8月25日、ビットコインが一時100万円を割るほどの暴落を見せ、仮想通貨ユーザーを騒がせています。
2019年6月に100万円の大台を突破して以来好調であり続けたビットコインに何が起きているのでしょうか。暴落の原因を探ります。
要点
8月25日ビットコインが急落し一時100万円割れを記録しました。暴落の背景について考察します。
ビットコインが一時100万円割れ
こちらが8月29日時点の日足によるビットコインチャートです。
8月25日にビットコインが一時100万円を割るほどの下落を見せました。
2019年3月下旬にビットコインは40万円台からコンスタントな上昇を見せ、6月17日に101万3819円の終値と大台を突破しました。その後の上昇による最高値は6月26日の149万8925円です。この上昇ぶりは2017年末に200万円台を超えたバブル状態の再来を予感させました。
その後は上昇の反動からか徐々に下落傾向となったものの100万円超えを維持し続けており、多くの投資家の注目を集め続けていました。
しかし最近は8月26日に109万8244円の終値を記録した最後に、3日続けて下落しています。
8月29日、ビットコインは一時的ではありますが、99万197円の安値を記録しています。安値としては7月28日の99万3000円以来、およそ1ヵ月ぶりの100万円割れです。
その後ビットコインは何とかギリギリの100万円超えへ持ち直しましたが、終値で100万円未満が確定すれば6月16日に97万5884円を記録して以来、およそ2ヵ月半ぶりとなります。
第二次ビットコインブームは終わりを告げるのか、それともここから持ち直すのか、気になる投資家は多いでしょう。
過去のビットコイン暴落から原因を探る
今回のビットコイン暴落の理由は、はっきりとわかったわけではありません。しかしビットコインは過去にも暴落を経験しています。
代表的なのは2017年末に200万円台を突破した後、翌年1月下旬にあっさりと100万円台を割ってしまった例、その後も主に70万円台を推移しながら、12月に40万円台すらも割り込んだ例でしょう。
こうした一連の暴落の原因には投資家心理のネガティブ化が考えられます。
バブル崩壊の原因は投資家心理?
ビットコインに限らず金融商品の価格が下落する原因には投資家心理が推測されます。
2017年末の高騰時には利益を多く確保したいユーザーにより売り注文が殺到した結果、2018年1月下旬にはあっさりと100万円台まで下落したと考えられます。
高騰から1年後の12月が近づいてもビットコインが下がり続ける現状を憂いたユーザーも多く現れ、売り注文の殺到につながったのでしょう。
ビットコインの2度の暴落はそれぞれ、投資家の「売ろう」という群集心理が成り立っていたのではないでしょうか。
たとえば周囲と行動を合わせることで安心感を得る「ハーディング効果」や利益を得るよりも損失を出したくないという心理効果が働く「損失回避バイアス」などが考えられます。
200万円超えに至った仮想通貨の下落でなるべく損をしたくないという損失回避バイアスが多くの投資家に働き、これにつられてさらなるユーザーが便乗するハーディング効果などで売り注文が殺到したということです。
特に2018年12月の暴落においては、損失回避バイアスの方がさらに強く投資家の群集心理に根づいていたのでしょう。
今回の仮想通貨の下落も久々の100万円台突破を見て、前回の暴落のような悪夢を見たくないと考えたユーザーたちにより、売りに動く群集心理が働いたと考えられます。
仮想通貨のチャートを追うだけでなく、そこからどんな投資家心理が働くかを考えるのも、利益確保に必要なのかもしれません。
まとめ
ビットコインが久々の100万円割れの危機を迎えています。
2019年6月の100万円台突破では、第二次ビットコインブームも考えられましたが、実際は2017年末に起きたバブル崩壊の悪夢を恐れるユーザーが多かったようです。
このような投資家心理をある程度予測するのも、仮想通貨投資で利益を押さえるポイントなのかもしれません。