アメリカのヘッジファンドマネージャーであるポール・チューダー・ジョーンズが、ビットコイン先物取引を検討していることを発表しました。
ポール・チューダー・ジョーンズは、4兆円規模のヘッジファンドを運営している為、投資対象としてビットコインを取り入れるようであれば、流動性が大きく上がって価格が上昇する可能性があると言われています。
まだ参入が確定したわけではありませんが、現在の金融政策においてビットコインが重要だと考えているようで、可能性としては十分あり得るでしょう。
大型ファンドがビットコインの先物取引を検討
4兆円規模のヘッジファンドを運営しているヘッジファンドマネージャーのポール・チューダー・ジョーンズは、ヘッジファンドでビットコインの先物取引を検討していると発表しました。
ポール・チューダー・ジョーンズは、ビットコインのみを所持するのはあまり好ましくないと思っている一方で、ビットコインには大きなポテンシャルがあるとも考えているようです。
その為、ゴールドと同じように安全資産としてビットコインをヘッジファンドとして取り入れるのは、投資戦略として十分可能性があるとみています。
尚、購入の割合は最大で10%程度を見込んでいる為、数十億~4000億近い資金が流れてくるかもしれません。
これだけの資金がビットコインに流れてくれば、状況が大きく変わることでしょう。
ビットコイン先物を検討している理由
ポール・チューダー・ジョーンズがビットコイン先物取引をヘッジファンドとして取り入れる理由として、ビットコインの発行数に上限があることを挙げました。
現状、世界にある投資資産の中で唯一明確な上限があると話しており、それはすなわち希少さが付与されると考えているようです。
確かに、安全資産としてビットコインのライバルに位置するゴールドは、埋蔵量が無くならない限り延々掘り続けることができます。
現在のゴールドの総量は約18万トンと言われており、残りの埋蔵量もあと5万トン程度もあると言われています。
ただ、この埋蔵量は、今の技術で採掘ができるゴールドしか換算されていません。
例えば、海の中に含まれるゴールドなどは除外されているのです。
海の中にはおよそ50億トンものゴールドが含まれていると考えられている為、もし海中からゴールドを抽出する技術が発明されたら、採掘量は大幅に増加するのでゴールドの価値は一気に落ちるでしょう。
今の技術では不可能とは言え、この20年で現代の技術が大きく進化したように、今後何十年で飛躍的に技術が進歩する余地はあります。
このように、上限が増える可能性を考慮すると、ビットコインの明確な発行上限は非常に魅力的に感じられるのです。
裏があると指摘する人も
今回のポール・チューダー・ジョーンズの発言には裏があるのではないかと疑問視している人もいるようです。
と言いますのも、4兆円規模のヘッジファンドがビットコインに参入すると分かれば、ビットコインの価格が上昇してしまい、これから参入する予定のヘッジファンドにとっては不利になる可能性があるからです。
もし本当にビットコインを大量に購入するのであれば、影響力のある自分たちの存在を隠しておいた方が良いでしょう。
それなのに、今回ヘッジファンドのリーダーが参入を匂わす発言をしたということは、何か意図があると捉えられてしまいます。
ビットコインは、株と違って印象操作やインサイダーの取り締まりがほぼない為、ヘッジファンドが本気を出せば、容易く価格の操作もできてしまうでしょう。
特に価格が暴騰しているこのタイミングでの発言なので、警戒しておいた方が良いかもしれません。