海外メディアのMickeyが日本の税制について苦言を呈しています。
仮想通貨税率、世界の最高と最低
納税の為に暗号通貨を受け入れる2番目の都市となりました。
評議会の承認を受けて、リッチモンドヒル市は仮想通貨取引所コインベリーと協議を行い、
仮想通貨で固定資産税を支払う事が出来るオプションを提供しました。
又、コインベリーは既にカナダの町イニスフィルで仮想通貨払い技術を導入しています。
税金を仮想通貨で支払える様になっていくのは、非常に進歩的な事です。
しかし、各国の税率に比べて日本の税率は非常に高いものとなっています。
日本の仮想通貨税率
国税庁が公開している「仮想通貨に関する所得の計算方法について」に、仮想通貨の区分は以下の通りになっています。
ビットコインをはじめとする仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益については、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分され、所得税の確定申告が必要となる。
例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円国税庁 No.2260 所得税の税率 より引用
2017年4月 改正資金決済法が施行され、仮想通貨は"通貨"という地位に認定されました。
仮想通貨で買い物等をした際の消費税は非課税になりましたが、
仮想通貨取引で得た利益の所得区分は「雑所得」に該当し、
最大で所得税45%と住民税10%の合計55%という恐ろしい数字になります。
日本の株取引では20%にも関わらず、
仮想通貨取引は最大55%というとてつもなく高い税金がかけられています。
日本以外の仮想通貨税制一覧
日本の最大55%という税率に比べ、
各国はどのような税率になっているのか
知っておく事でどの国が仮想通貨取引に対し、
寛容なのかというのを知っておく事により、
その国での仮想通貨需要を図る為の物差しになるかもしれません。
①ドイツ
ビットコイン取引は付加価値税(VAT)が免除され、一年以上、仮想通貨を保持している場合、譲渡所得税も免除されます。全ヨーロッパ市民は、資産をドイツへ移転し税の控除を受けることが可能。
②シンガポール
長期投資の為に仮想通貨を保有している企業や個人は、譲渡所得に課税されません。
③ポルトガル
企業は仮想通貨からの利益に対して税金を支払う必要ありますが、付加価値税や所得税が課されません。
④マルタ
仮想通貨のデイトレードでは、法人税として税金が課されますが、個人投資家が仮想通貨を購入/保有する場合は税金が課されません。
⑤マレーシア
譲渡所得税がかからないようになっています。
⑥ベラルーシ
仮想通貨に対する投資、マイニングに税金が課されません。
⑦スイス
個人投資家による投資、取引には譲渡所得税が課されません、しかし、プロの投資家が仮想通貨取引を行った場合は法人税が課されます。
⑧アメリカ
アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)によると、仮想通貨は資産に分類され、株と同じ方法で課税されます。
仮想通貨を購入し、1年以上保持する場合は、所得税のレベルに応じて0%〜20%の範囲で税金が課せられます。
⑨オーストラリア
全取引は譲渡所得とみなされ、オーストラリアドルに換金した場合は、正確な全取引記録の保存が必要です。
仮想通貨に投資して得た利益には、個人所得課税と同じ税率が課せられます。ただし、1年以上仮想通貨を保持した場合は、課税額から50%減税されます。
1年以上保持している場合、税金に対する免除や減税が行われる国が多く、
個人投資家に関しては税金が発生すらしない国もあります。
仮想通貨投資において最も重要な"税"に対し、
各国で工夫を行い、投資家が伸び伸びと取引出来る環境を整えています。
利益すら得られない国々
日本では取引により利益を上げる事が可能ですが、
一方で、利益を上げる事すら許されていない国を海外メディアのMickeyが「最悪」な国として以下の国を挙げています。
- ボリビア
- コロンビア
- エクアドル
上記の3か国を仮想通貨事情が最も劣悪な国として挙げています。
日本では取引が出来て、利益を上げる事が可能なだけで恵まれているのかもしれませんね・・・。
まとめ
日本では仮想通貨の利益に対する課税が凄まじく、
世界を基準に見てみると悲しくなってきますよね・・・。
仮想通貨推進派の藤巻 健史氏も参院選で落選してしまい、
日本の仮想通貨税制事情はまだまだ不透明な状況が続きそうです。
世界の水準に追いつけるように、日本も頑張ってほしいですね!