BloombergによるとUber社のダラ・コスロシャヒCEOが、ブルームバーグのインタビューで将来的な仮想通貨決済の導入の可能性に触れました。
Uber社はフードデリバリーやライドシェアといったサービスを手がけ、世界中で話題になっています。
日本でも多くの人が利用しているので、導入が始まれば社会的な影響が想定されるところです。
Uber社CEOのインタビューの詳細を解説します。
要点
目次
Uberで仮想通貨決済ができる日は来るのか?
BloombergはUber社のダラ・コスロシャヒCEOにインタビューを行い、将来的な仮想通貨導入の可能性を報じています。
訳:ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者は、Uber社が将来的に「どこかの時点で」仮想通貨を受け入れるだろうと語りました。
出典:Bloomberg ”Uber CEO Says App Will Eventually Accept Crypto as Payment"
世界的な影響力のあるUber社までが興味を示したことで、仮想通貨業界の影響力拡大がうかがえます。
Uber社がビットコインやイーサリアムで決済できるようになれば、便利と喜ぶ人もいるでしょう。
一方でコスロシャヒCEOは、仮想通貨に対して複数の懸念点を挙げています。
上記が解決されない限り、決済手段としての採用には慎重なようです。
将来的に仮想通貨の利便性が向上したとき、Uber社の考えも前向きになると思われます。
今回のインタビューにはさまざまな反応が寄せられているので、こちらも参考にしてください。
Uber社CEOが仮想通貨に懸念すること
Uber社CEOの仮想通貨に対する懸念点は主に2つです。
トランザクション手数料の高さと、マイニングによる環境への影響です。
それぞれがなぜデメリットとされるのかを確かめてください。
トランザクション手数料が高い
仮想通貨の懸念材料に、トランザクション手数料の高さが挙げられます。
これは仮想通貨の持ち主が送金の際、自由に設定できるコストです。
一般的に高く設定すれば送金スピードが高まりますが、安いほど混雑時は時間がかかります。
ビットコインやイーサリアムのような人気通貨は、毎日送金に使う人が多いことが想定される状況です。
手数料を高くしないと、その日のうちに送金が終わらない可能性さえあります。
このような需要と手数料の関係から、経済的に非効率になる懸念は見逃せません。
コスロシャヒCEOも、仮想通貨の利用者が送金時に受ける不利益をリスクと考えているようです。
マイニングによる環境への悪影響
仮想通貨の懸念材料において、マイニングによる環境への悪影響も挙げられます。
マイニングは仮想通貨に対する複雑な計算作業です。
一般的にはコンピューターによる演算を使っており、これがクリアできなければ仮想通貨の取引承認はできません。
一方でマイニングの作業者は「マイナー」と呼ばれ、成功すれば報酬をもらえます。
しかし最近ではマイニング用の特殊な機械を使って演算するケースもあり、その消費電力が大きいことが問題です。
消費電力が大きすぎると電気代がかさんだり、二酸化炭素の排出量増加による地球温暖化が懸念されます。
コスロシャヒCEOも環境の観点から、マイニングリスクを脅威と考えているようです。
以前もUber社は仮想通貨の採用を検討していた
Business Insiderの2021年2月報道によると、Uber社はこのときから決済手段として仮想通貨を受け入れることを考えていました。
このときもコスロシャヒCEOが米CNBCの経済番組である「Squawk Box」で、ビットコインの決済手段として採用する可能性を認めています。
このときはテスラ社のビットコイン購入などが話題になっていることもあり、Uber社CEOも仮想通貨に前向きな可能性を感じていたのでしょう。
しかし2022年2月現在では仮想通貨特有のリスクから慎重な姿勢です。
Uber社の仮想通貨決済の可能性については、今後慎重に見守る方がよいといえます。
まとめ
Uber社のダラ・コスロシャヒCEOが、決済手段としての仮想通貨導入を考えているようです。
しかし仮想通貨にはトランザクション手数料の高騰や、マイニングによる環境への影響など、懸念すべき材料があります。
コスロシャヒCEOは上記のリスクを挙げ、採用を慎重に考えているようです。
仮想通貨は投資手段だけでなく、スピーディな決済の可能性や、世界共通で使える利便性などメリットが揃っています。
Uber社が仮想通貨を受け入れる日は来るのでしょうか。