要点
・ビットコイン上場投資信託は、日本の野村證券と、ハードウエアウォレットメーカーのLedgerと協力してCoinSharesが立ち上げたプラットフォーム「Komainu」から初めてリリースされる製品です。
ブルームバーグの1月19日付の報告によると、デジタル資産を専門とする投資会社のCoinShares(コインシェアーズ)が、スイス証券取引所(SIX)でビットコイン上場投資信託(ETP)を発売することがわかりました。
29億ドルを超える資産を運用するヨーロッパ最大デジタル資産マネージャーであるCoinSharesから発売されるビットコインETFは、機関投資家に代わって有価証券の管理を行うカストディアンサービスを提供するKomainu(コイマヌ)がETPのカストディアンとなります。
このKomainuは、日本の野村證券と、ハードウエアウォレットメーカーのLedgerと協力してCoinSharesが立ち上げたプラットフォームからリリースされる最初の製品となるのがビットコイン上場投資信託です。
なお、CoinShares が販売する予定のビットコインETPは、ティッカー(Ticker)「BITC」を受け取っており、BITCの特徴として、0.001BTC、約3,900円の物理的な裏付けがされており、投資家にビットコインへの受動的なエクスポージャーと、上場商品の利便性を提供します。
ビットコインETP とは?
ビットコインETPとは、仮想通貨の価値を追跡するセキュリティにあたります。
24時間年中無休で稼働している仮想通貨取引所ではなく、営業時間も設けられている従来の取引所で取引されるという点では、株式に似ていると言えるでしょう。
そして、上場投資信託はETPの一種です。
野村證券公式サイトの用語解説によると、ETPとは、Exchange Traded Productsの頭文字からきた略称で、上場取引型金融商品のことを指しています。
ETF(Exchange-Traded Fund=上場投資信託)、ETN(Exchange Traded Note=上場投資証券または指標連動証券)、ETC(Exchange Traded Commodities=コモディティ上場投資信託)など、証券取引所に上場し、特定指標の値動きに連動する運用成果を目指す金融商品の総称をETPと呼びます。
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機関投資家とデジタル資産の間のギャップを埋めるBITC
BITCは当初、規制対象のスイス証券取引所に上場され、基本料金は0.98%で、業界標準の2%を大きく下回っています。
この製品は、AUM(資産運用残高)で1億ドル、約103億円を超える価格で発売されています。
これは、BITCが投資検討のための機関投資家および企業のベースラインを満たすことを可能にするレベルです。
製品責任者のタウンゼント・ランシング(Townsend Lansing)氏は、次のようにコメントしています。
CoinSharesは2014年以降、仮想通貨エコシステムと既存金融機関の間に効果的な架け橋を提供してきました。これらの商品については、金融の未来と私たちが信じているものに機関が積極的に投資することを妨げる境界をなくす投資手段を開発し続けます。
クラス最高の業界パートナーシップを通じたCoinSharesのサービス提供により、BITCは、安全で透明性の高い規制手段を通じて投資家にビットコインへのアクセスを提供し、機関投資家とデジタル資産の間のギャップを埋めることができます。
BITCは物理的に支援されており、専用のCoinSharesエンティティが、Komainuによって管理されている基盤となるデジタル資産を直接保持しています。
Komainuが提供するセキュリティに加えて、CoinShares Physical製品シリーズは、Armaninoによるリアルタイム認証も受けています。
これによってETPの構築とヨーロッパの投資家をサポートしていくという。
CoinSharesはヨーロッパ最大のデジタル資産投資会社であり、グローバルな顧客ベースに代わって数十億の資産を管理しています。
新しい資産クラスにアクセスする際、投資家に信頼と透明性を提供する新しい金融商品とサービスを開拓することにより、デジタル資産エコシステムへのアクセスを拡大することを目標に事業展開を図っています。