3月31日に金融庁は、海外仮想通貨取引所4社に警告を出しました。
金融庁の正式登録なしで、日本居住者にサービスを提供していたからです。
ユーザーから見て、未登録業者の利用にはリスクがともないます。
金融庁の動向を踏まえ、そのデメリットをまとめました。
要点
金融庁から警告を受けた仮想通貨取引所4社
金融庁は3月31日に、以下の4社へ警告を出しました。リンク先は同庁が各社に出した警告書です。
警告を受けた企業は、いずれも海外で仮想通貨取引所を運営しています。
Bitforexはセーシェル共和国、それ以外の3社はシンガポールが拠点です。
しかし上記4社は、日本居住者へのサービス提供もあったとされます。
これが金融庁からの警告の理由です。
金融庁の警告対象には、世界的に有名な企業もありました。
たとえばCoinGeckoによると、2023年4月3日時点でMEXCは6位、Bybitは7位です。
それでも日本で正式登録をしていないと、金融庁に警戒されます。
海外の有名企業であっても、コンプライアンスの面で特別扱いをしないのが、金融庁のスタンスでしょう。
Twitterからは以下の口コミがありました。
未登録業者を使うリスク2つ
海外の有名企業でも、未登録業者には要注意です。
金融庁も未登録業者利用によるトラブルを想定しているのでしょう。
主なリスクとして、以下の2つがあります。
・取引リスクが大きい
最初のリスクはハッキング被害に対処できない可能性です。
仮想通貨取引所のハッキング事件は、過去に何度か起きています。
国内でも2018年のCoincheckをはじめ、被害例が見られます。
このような事態は、世界中のどこで起きるかわかりません。
以上を考えても海外の未登録取引所は、正式登録を受けたところより、ハッキングなどによる被害リスクが大きいといえます。
金融庁の正式登録がないと、被害に対する補償を受けられない可能性に注意です。
そのため完全な自己責任で使うことになります。
世界的に有名であっても、金融庁の認可を受けていない取引所は、避けた方がよいでしょう。
次は取引リスクの大きさです。
海外の未登録取引所は、レバレッジ倍率が大きいといえます。
レバレッジとは証拠金を預けると、その倍数分の金額を売買できるしくみです。
倍数が大きいほど利益も膨らみますが、そのぶん損失リスクも広がります。
大きなレバレッジをかけた結果、損失が大きくなり、生活に悪影響を及ぼす人もいるほどです。
金融庁認可の国内取引所は、レバレッジを設けていないか、設けていても2倍までとしています。
海外の取引所によっては100倍以上をかけられますが、そのぶん損失リスクが大きいのです。
投資では利益を目指しながらも、損失対策が欠かせません。
金融庁が認めた国内取引所なら、レバレッジ2倍以内で取引できるので、比較的安全です。
海外はレバレッジ倍数が大きい分、損失リスクに気をつけなければなりません。
金融庁は海外の未登録取引所に対し、さまざまなリスクを警戒してるのでしょう。
ハッキングや損失拡大などが想定されます。
仮想通貨取引を安全にするなら、金融庁登録を受けたところがおすすめです。
まとめ
金融庁がBybitなど海外取引所4社に警告を出しました。
世界的に有名でも金融庁認可を受けていない以上、取引にはリスクがともなうからでしょう。
たとえばハッキングによる資産流出を受けても、金融庁認可がない取引所では資産を取り戻せない可能性があります。
またレバレッジ倍数が大きいぶん、損失リスクに注意しなければなりません。
以上を考えると、金融庁登録を受けていない取引所は、リスクが大きいといえます。