最近は、対話型AIビジネスへの参入企業が多く見られます。
米OpenAI社が生み出したChatGPTが世界的な話題になり、競合モデルや技術活用などの機運が高まる状況です。
MicrosoftやBinance、ソラナなど、世界的に有名な企業が複数動いています。
対話型AIビジネスにおける最近の動向をまとめました。
要点
目次
対話型AIビジネスに多くの企業が着手
最近は、対話型AIビジネスに多くの企業が着手しています。
代表例は以下のとおりです。
・Binance「BinanceSensei」
・ソラナ財団のChatGPTプラグイン
ほかにもAppleがAI技術の採用を検討していますが、本格的な参入にはまだ慎重のようです。
いずれにしても、世界的企業が対話型AIに注目しており、すでに参入へ乗り出すケースも見られます。
MicrosoftはBingチャットボットを一般向けに公開
Microsoftは4日、一般向けにBingチャットボットを公開しました。
2月に招待制の対話型AIを導入しています。
今回のチャットボットはこちらが進化し、機能を増やした形です。
今回の発表におけるポイントは、テキストだけでなく、画像や動画などを交えた回答ができることです。
特定の質問に対して、文字ばかりの回答ではわかりづらいケースもあるでしょう。
画像や動画があれば、そうしたデメリットの解決が可能です。
以上からBingチャットボットは、進化前より明快な回答をしやすいといえます。
Twitterでは以下の口コミがありました。
BinanceはChatGPTの技術を使った「BinanceSensei」をリリース
世界的な仮想通貨取引所であるBinanceは4月24日に、教育プラットフォームのBinance AcademyでAIチャットボット「Binance Sensei」を導入しています。
ここではChatGPTの技術を活用しているのが特徴です。
そのためユーザーは質問に応じて、柔軟な回答を得られます。
Binance Senseiが回答の根拠とするのはBinance Academyに加え、信頼性のあるオープンソースです。
ただしすべての質問に対して、正確な答えが出るわけではありません。
発表時点では英語にしか対応していませんが、将来的にはほかの言語にも対応できる見通しです。
Binanceは日本参入も近いため、対話型AIでも日本語への対応が視野に入っている可能性があります。
同社からも対話型AIが生まれたため、ユーザーの利用範囲が広がるでしょう。
ソラナ財団もChatGPT技術活用へ
ソラナ財団も、ChatGPTの技術活用を計画しています。
Coinpostによると同財団は、25日に約1.3億円(100万ドル)の開発支援基金を明かしました。
AIのユースケースを広げるためです。
同日にSolana Labsが、ChatGPTプラグインのオープンソース実装例を明かしています。
ここではユーザーがChatGPTを通し、Solanaネットワークに直接アクセスできるしくみです。
たとえばChatGPTの機能を使い、仮想通貨やブロックチェーンなどに関する情報を引き出すとします。
これをもとにコミュニティでの情報共有や、新システム開発を進められるでしょう。
ソラナのネットワークは、ChatGPTによる活性化を期待できます。
AppleはAI採用に前向きも慎重姿勢崩さず
iPhoneやiPadなどを手がけるAppleのティム・クックCEOは、4日の決算発表で、製品に対するAIの活用を検討していると明かしました。
しかしすぐに実行するかに対しては、慎重な姿勢です。
AIに対し、解決すべき課題があると指摘しています。
ChatGPTのような自動作成機能のあるAIは「ジェネレーティブAI」と呼ばれています。
世界的にはジェネレーティブAIに対し、プライバシー侵害や倫理違反などの懸念が指摘されており、規制を求める声も見られる状況です。
クックCEO自身も、このような問題が一段落するまでは、AIの利用を慎重に考えるべきと思っているのでしょう。
Appleが対話型AIビジネスに参入すれば大きな話題になりそうですが、実現するかはまだわかりません。
まとめ
MicrosoftやBinance、ソラナなどが対話型AIビジネスに次々参入しています。
ChatGPTの世界的人気を受けて、さまざまな企業が追従する形です。
一方でAppleのように、参入に慎重な姿勢を見せる企業も見られます。
今後対話型AIビジネスは、どのように発展するのでしょうか。