ビットコインの普及率は2029年に90%に到達するだろう。
そんな強気な予想を暗号通貨ヘッジファンドであるOff The Chain Capitalが発表し、物議を醸しております。
今回は、Off The Chain Capitalの創業者ブライアン・エスティス氏がその根拠となる分析データを公開していたので、ご紹介させて頂きます。
今後10年でビットコインの普及率は90%に
暗号通貨ヘッジファンドのOff The Chain Capitalが、今後10年でビットコインの普及率が90%になるという予測をしました。
90%ともなると、一般家庭でも日常的に使われているレベルに相当しますので、あまり現実味が無いように感じるかもしれません。
確かに、ビットコインを使った決済は昔と比べると増えてきていますが、一般的に利用されるようになるかと問われると、Yesと断言できる人はほとんど居ないでしょう。
また、デジタルに疎い人間や、新しいテクノロジーに拒否反応を示す人間にビットコインを受け入れて貰えるとは考え難いです。
では、一体なぜOff The Chain Capitalの創業者ブライアン・エスティス氏は、このような大胆発言をしたのでしょうか。
実は、単なる適当な予想というわけではなく、ちゃんとした分析データをもとに算出した予測だったのです。
新しい技術が浸透する期間に一定の法則が
ブライアン・エスティス氏は、新しい技術はS字カーブの法則で浸透すると述べています。
S字カーブとはつまり、最初はゆったりとしているものの、一定のところまで到達した途端、急激に浸透速度が上昇することを意味します。
具体的に説明をすると、浸透率が0%から10%に到達するまでの期間と、10%から90%まで到達する期間は同じということです。
例えば、インターネットなどもS字カーブの法則に該当するでしょう。
インターネットも、最初はごく一部のマニアックな人間や、最先端の分野に興味を示す人のみが利用していましたが、その便利さが認知され始めてからというものの、一般人がこぞって利用するようになりました。
特にスマホが登場してからは、個人がいつでもどこでもインターネットを使えるところまで成長しており、子どもですら使いこなしている状況です。
当時の人々は、まさかこれほどまでにインターネットが普及するとは思いもしなかったでしょう。
このように、今はまだ世間に普及するとは思えないものでも、将来的に誰でも使えるものになる可能性は十分あるのです。
普及率を上げるには非中央集権の重要性を認知してもらう必要がある
ビットコインの普及率を90%まで伸ばすには、ビットコインの最大の特徴である匿名性や非中央集権を世間に理解してもらう必要があるでしょう。
特に、非中央集権のメリットを認知してもらうのはかなり難易度が高いと考えられます。
人々は、銀行のような中央集権に完全に慣れ切ってしまい、中央集権であることが当たり前であり最も信頼できるものと考えています。
非中央集権と聞くと、管理者が居ない?そんなもの信じられるか!と思う人々も少なからず存在するでしょうから、その根底を覆すのは非常に難しいかもしれません。
ですが、10%の人間が理解をしていれば、いずれはそのメリットが徐々に理解され始めていくことでしょう。
ビットコインは既にその10%の普及率をクリアしているとブライアン・エスティス氏は考えていますので、今後10年で急速に発展していくと可能性は十分あります。
また、最近では現金払いからキャッシュレス決済への移行もかなり進んできている為、案外ビットコインへの抵抗感というものは生まれないかもしれませんね。