アメリカのマーケット調査会社CEOトム・リー氏は、ビットコインが今年中に4万ドルに到達する可能性があると、CNBCのビジネスニュース番組「パワーランチ」に出演し発言しました。
要点
トム・リー氏がビットコイン価格4万ドル到達を予想
リー氏は、ビットコインの価格が今年3倍以上になり、4万ドルを超える可能性もあると発言しました。
Dow to $30k. #bitcoin to $40k
— Thomas Lee (@fundstrat) February 10, 2020
(Dowは3万ドル、BTCは4万ドルになるだろう)
4万ドルまで価格が高騰する理由として、コロナウイルスの発生や、テクニカルシグナルなど、主要な世界的出来事などが起因されると考えているようです。
ビットコインが今年上昇しだしたタイミングは、コロナウイルスが世界中に拡大する懸念から、株式市場を揺るがしたときでした。リー氏は以前、ビットコインはリスク資産であると述べていたが、今月に入り、ゴールドに似た、資産の安全な避難所としての役割を持つ、という理論を支持するようになっているようです。
6ヶ月以内に29,000ドルを超える予想も
リー氏は、数日前のヤフー・ファイナンスとのインタビューでは、6ヶ月以内に200%近く価格が上昇すると発言しており、その理由としてビットコインが200日間移動平均線を超えたことをあげています。
“Anyone who’s a trend follower knows when you’re above your 200-day [moving average] you’re back in a bull market,” Lee said. “Whenever bitcoin breaks back into its 200-day, its average six-month gain is 197%, so we’re sort of talking about a levitation taking place.”
(200日間の移動平均を超えた時、いつでもビットコインは強気市場になっている。ビットコインが200日間の移動平均線を上回る時は、その後6ヶ月の平均利益が197%になっている)
過去の価格予想とその結果
リー氏は度々強気な価格予想をしていますが、大概は外れる結果になっているようだ。
2018年初めには、年末までにビットコインの価格は2万5千ドルを超えると予想をしていましたが、実際は年初の1万6千ドル辺りから価格が徐々に下落する結果となりました。リー氏は最終的に1万5千ドルとその予測を修正しましたが、年末には4,000ドルまで下落する結果となりました。
リー氏は度重なるビットコインの価格予想の質問にうんざりしたのか、「価格予想はもうしない」との発言を残しています。
その後2019年にも、年末までに4万ドルに達すると予測していましたが、その予想は今年に持ち越す形になったようです。
まとめ
多くのアナリストや業界関係者がビットコインの価格予想を出していますが、正確なデータ予測を出すのは誰にもできません。
トム・リー氏はアナリストとして高い実力を持っていることは間違いありませんが、過去の価格予測とその結果から、短期的に投資判断を行うのは注意した方がよいでしょう。
但し彼の発言には裏付けがあり、データ分析の観点から見ると、参考になる部分が多いことも事実です。