12月16日、コインチェックは2020年3月13日正午でのレバレッジ取引終了を明かしました。
発表の詳細やユーザーへの影響、背景などを解説します。
要点
コインチェックがレバレッジ取引終了を明かしました。発表内容やユーザーへの影響、レバレッジ規制という背景などを解説します。
コインチェックがレバレッジ取引から撤退
コインチェックは2020年春にレバレッジ取引を停止します。
コインチェックの発表内容
12月16日に行われた同取引所の発表によると、2020年3月13日12時をもってレバレッジによる仮想通貨の売買ができなくなるとのことです。
国内で人気の仮想通貨取引所の多くはレバレッジ取引を展開しています。
証拠金を取引所の口座に預けるだけで、その倍数分を仮想通貨売買の予算にできるため、一攫千金のチャンスを夢見たユーザーも多くいるでしょう。
コインチェックが今回の発表にいたった理由は明らかになっていませんが、ユーザーにとってはサービス終了までに必要な対応が出てきました。
ユーザーが取るべき対応は?
終了期日である2020年3月13日12時までに、コインチェックのユーザーはすべてのレバレッジ取引の精算などで対応する必要があります。
現在、買いや売りのポジションを持っている人でも、終了期日までに決済を済ませなければなりません。
レバレッジアカウント内に日本円など法定通貨を残しているユーザーも考えられますが、この場合も通常取引用に移行する必要があります。
コインチェックの発表によると、期限までに必要な手続きをしていなかった分は、取引所側から通常アカウントへの振替などで対応するとのことです。
取引所側によるレバレッジを使った売買の自動決済を意味しており、これにより大幅な損失を受けても自己責任になるので注意しましょう。
仮想通貨業界では2020年春にレバレッジ上限が2倍に?
コインチェックからレバレッジ終了の理由は明かされていません。しかし背景として日本国内の仮想通貨業界におけるレバレッジ取引への風当たりが考えられます。
2020年春の金商法改正により、仮想通貨取引で可能なレバレッジは最大2倍になるという情報があります。
金融庁の審議会で、2倍を主張したのは、実は私です。米国のCMEやEUが2倍に規制している中で、日本だけが4倍にする正当な理由が見当たりません。#仮想通貨
仮想通貨への規制強化、金融庁の狙いは「レバレッジ上限2倍」か | マネーポストWEB https://t.co/KKW6vJIZNd— 中島真志 (@nakajipark) November 21, 2019
金融庁の審議会に参加し、レバレッジ2倍を提案したという麗澤大学経済学部教授・中島真志氏が真意をツイートしています。アメリカやヨーロッパなどの仮想通貨に関係した規制を参考にしてもらうための主張のようです。
もともと2018年後半からJVCEA(日本仮想通貨交換業協会)がレバレッジの最大倍率を4倍にするよう各取引所に自主規制を呼びかけていました。
しかし2020年春の改正でさらに規制が厳しくなる可能性が出ています。
コインチェックもこのような背景を受けて、先手を打つ形でレバレッジ廃止に踏み切ったように考えられます。
まとめ
2020年3月13日正午をもってコインチェックはレバレッジ取引を廃止します。
日本国内の仮想通貨業界におけるレバレッジへの規制厳格化が背景と考えられます。
現在コインチェックでレバレッジ取引を行っているユーザーは、終了期日前の決済などの対応が必要です。
対応が遅れたことで大損にならないよう注意しましょう。