日本最大級の仮想通貨取引所であるコインチェックが、コロナショック以降の仮想通貨投資家の動向について集計したアンケート結果を公開しました。
このアンケート結果によると、コロナショック以降に仮想通貨を購入したユーザーは約48%と、半分近いユーザーが厳しい状況の中でも仮想通貨への投資を続けていることが判明しています。
また、2020年以降に仮想通貨へ参入したユーザーも20%ほど存在しており、市場の活性化が期待できる結果となりました。
コインチェックがユーザーの心理を調査
コロナショック以降、仮想通貨投資家は一体どのような心理状況にあるのでしょうか。
そんな疑問を解決するべく、仮想通貨取引所のコインチェックは、5,987名のユーザーに対してWEBアンケート調査を行いました。
今回のアンケートでは、主にコロナショック以降に仮想通貨を購入したか、またどのようなものへ投資したかについて重点的に調査されており、仮想通貨ユーザーの動向が非常に分かりやすく伺える結果となっています。
コロナショック以降も投資を続ける傾向が高い
アンケート結果によると、コロナショック以降に仮想通貨を購入したユーザーは47.8%にものぼることが分かりました。
世界経済が深刻なダメージを受けている中、これだけ多くのユーザーが仮想通貨を購入していることに、驚きの声が多数挙がっています。
これだけ仮想通貨が購入されているのは、投資商品が軒並み暴落したことも大きな要因のひとつではあるかと思いますが、金融緩和や現金配布によるインフレリスクが意識され始めたことや、コロナ禍でも止まらない仮想通貨技術の進歩が背景にあることが大きいでしょう。
特に世界的なインフレリスクについては、仮想通貨界隈のみならず一般人にも浸透しているほどであり、少なからず現金で保有しておくことに対しての警戒が強まっているものと見られています。
実際にコロナショック以降、証券口座開設数が激増する現象が起こっており、今まで投資に興味を示さなかったユーザー層が現金を手放す傾向が高まっています。
仮想通貨への参入も、例外ではありません。
こちらのアンケート結果を見ると、2020年以降に仮想通貨へ参入してきた人は全体の1/5も占めていることが分かります。
仮想通貨の全盛期である2017年と比べると数値は低いものの、仮想通貨市場が今後活性化していく上で十分な数値であることは間違いありません。
今後もコロナによる経済ダメージが深刻化し、政府による現金ばら撒きが継続するのであれば、インフレに対する意識が高まり、その過程で仮想通貨への参入を検討していくユーザー層が増えていくことでしょう。
人気通貨は安定のビットコイン
コインチェックのアンケートでは、コロナショック以降に購入した通貨についても言及されています。
特に人気が高いのはビットコインとなっており、3人に1人が購入していることが分かります。
コロナによって経済が不安定になっている今、ハイリスクハイリターンなアルトコインよりも、安定性重視のビットコインが選ばれやすくなっているのかもしれません。
また、アルトコインの中でもリップルやイーサリアムは、他のアルトコインを圧倒する数値を誇っており、人気通貨としての勢いは未だ衰えてはいないようですね。
アンケート結果から伺えるユーザーの心境変化
今回のアンケート結果をまとめると、コロナショックにより仮想通貨は衰えるどころか、むしろ勢いづいていることが伺えます。
これは、コロナショック以降に仮想通貨を始めた新規層の影響が大きいでしょう。
その背景には、今まで絶対に価値が揺るがないと思われていた法定通貨のインフレリスクが見えてきたことや、不安定な状況の中、投資をすることで資産の蓄えをしようとする意識が高まっていることが主な要因であると考えられています。