8月下旬にビットコインが終値100万円割れの危機を迎えていることをお知らせしました。
しかし実際はビットコインだけでなく、イーサリアムやリップルなど、多くの人気仮想通貨が8月は下落相場になっていたのです。
仮想通貨市場に何が起きているのでしょうか。
要点
ビットコイン、 イーサリアム、リップルなど多くの仮想通貨が2019年8月に下落を迎えています。市場に起きている背景を探ります。
仮想通貨が下落ラッシュを迎えた夏
2019年8月、ビットコイン、イーサリアム、リップルなど様々な人気仮想通貨が軒並み下落を迎えました。
まずビットコインは1日に109万8693円から始まり、6日に130万9817円の高値を記録しながらも、29~30日には2日連続で安値が100万円を割りました。30日の終値は101万8968円であり、1日始値と比べて7.3%減です。
イーサリアムでも2万3808円から始まりながら30日の終値は1万7894円と、24.8%もの急落ぶりです。
リップルは1日に34円から始まり、30日には27円に落ちています。20.6%もの下げ幅を記録しています。2つの主要アルトコインはビットコイン以上の下げ幅を記録しています。
ほかにもビットコインキャッシュ、ライトコイン、イオスなど人気のある仮想通貨が2019年8月では軒並み下落傾向に至っています。
果たして仮想通貨市場に何が起きているのでしょうか。
ビットコインの市場動向にアルトコインがつられたか
各銘柄のチャートを見ると、上半期に上昇トレンドが続いた分、7~8月期に反動で下落しているものが多いようです。ビットコインの市場動向に多くのアルトコインが連動したようにも見えます。
ビットコインは2019年2月の始値37万750円から価格上昇を始め、6月に100万円の大台を突破するほどの急上昇を見せました。しかし7~8月にかけては下落傾向になっています。
リップルは2019年、2、5月以外は値下げと全般的に不調ですが、ビットコインキャッシュとイオスは2~5月に値上がりし6月から反動を受けています。
ライトコインは1月から6ヵ月連続で上昇したものの7月から2ヵ月連続で値下がりしています。
大まかな流れで見ると、少なくとも今年はビットコインが上半期に絶好調でありながら、7~8月に入ると夏休みモードに入ったかのように価格が落ち着いていきました。
そのビットコインの景気に多くのアルトコインがつられていると考えられます。
しかしイーサリアムは9月にハードフォークで生まれたイーサリアムクラシックの二次ハードフォークが予定されていたり、イーサリアム自体も10月に「イスタンブール」と称したアップデートを控えています。
リップルでも11月に主催イベント「SWELL」が開催予定です。このようなアルトコイン独自の動向でビットコインと異なる値動きをすることもあります。
仮想通貨市場の大局的な流れだけでなく、目当ての仮想通貨自体の動向を見極めることが投資のポイントです。
まとめ
2019年7~8月にビットコインをはじめ多くの銘柄が下落傾向となり、特にビットコインは6月に突破した100万円台を下回る危機を迎えています。
一方のアルトコインもビットコインの価格上昇や反動につられる銘柄が多いようですが、もちろん独自の動きをする可能性もあり、今後を注意深く見守りたいところです。
ビットコインは9月6日にアメリカの仮想通貨取引業であるBakktが先物取引の扱いを開始する予定であり、これが市場にどのような影響を与えるか注目する投資家も多いようです。
9月以降の各銘柄の動向が期待されます。