三井物産が月内に新たな仮想通貨発行に動くと、日本経済新聞が報じています。
金を裏付け資産として、価格変動リスクに対処できる見通しです。
損失リスクを抑えながら仮想通貨を持てるメリットを望めるでしょう。
金と価値が連動する仮想通貨によって、業界のあり方が変わるかもしれません。
三井物産の動向と、新たな仮想通貨の特徴をまとめました。
要点
三井物産が発行予定の新仮想通貨とは?
三井物産は月内に新たな仮想通貨を発行する予定です。
金が裏付け資産という珍しいタイプになります。
実用化を受ければ、初心者でも安心して持てる仮想通貨として人気が出るかもしれません。
金は仮想通貨よりも価格変動が緩やかとされます。
そのためビットコインやイーサリアムに見られるような、価格の乱高下のリスクが抑えられるでしょう。
三井物産は新たな仮想通貨について、加盟店における電子マネー決済の機能を与える予定です。
投資手段だけでなく、決済での利便性も期待できます。
口コミでもさまざまな反応が寄せられました。
金と仮想通貨の価格変動の違い
従来の仮想通貨と金では、価格変動の幅が異なります。
金と価値を連動させることで、仮想通貨の乱高下リスクの抑制が望めるのです。
まずはビットコインの各年の終値を見ていきましょう。
2018年:39万9579円
2019年:76万1264円
2020年:296万1671円
2021年:519万5484円
※GMOコイン販売所の月足チャートにおける各年12月の終値を参照
次に金の価格変動を紹介します。
2018年:122.59円
2019年:121.03円
2020年:118.54円
2021年:121.88円
※田中貴金属工業調べ。為替T.T.S.平均のデータを税込に換算
このように仮想通貨の方が、金とは比べものにならない値動きを見せます。
急に上がっているときは大きな利益を期待できますが、逆だと損失リスクも膨らむのです。
こうしたリスクを抑えるために、既存の金融商品と価値を連動させた仮想通貨が必要なのでしょう。
金の裏付け資産になるメリット
金の裏付け資産は、従来の仮想通貨に比べて安心できます。
既存の金融商品とのリンクにより、価格予測をしやすく、相場も安定しやすいでしょう。
たとえば米ドルと価値が連動するテザーも、価値変動が少ないことで有名です。
SBI証券調べでも、米ドルは過去5年で102円~116円の間を推移しています。
これに仮想通貨の価値が連動するだけなら、相場の急変動に巻き込まれて損をするリスクを避けられるでしょう。
価値変動の安定化により、ユーザーは安心して仮想通貨を持ちやすくなりそうです。
金の裏付け資産になるデメリット
既存の金融商品の裏付け資産になると、ほかの仮想通貨のように大きな利益は望みづらいでしょう。
従来の仮想通貨より値幅が狭くなるぶん、利益も限定的になる可能性があります。
たとえばビットコインは2018年には40万円を下回ることがありました。
2021年になると過去最高値の772万2963円で取引されています。(GMOコイン販売所チャート調べ)
大きな利益を望むならビットコインやイーサリアムなど、安定した資産運用を望むなら金連動の仮想通貨という選び方になるでしょう。
まとめ
三井物産が月内に仮想通貨発行に動き出す方針です。
金との連動により、安定した相場での運用が期待できます。
国内で新しいタイプの仮想通貨が生まれれば、しばらく高い需要を期待できるでしょう。
三井物産の仮想通貨が実用化されれば、ビットコインやイーサリアム以上に初心者向けとなる可能性があります。
コツコツと資産運用を進めていきたい方には安心でしょう。