早稲田大学の教科書に仮想通貨やブロックチェーンについて追加される
早稲田大学などで採用されている教科書の『金融読本』第31版に「金融のIT化とフィンテック」、「仮想通貨やブロックチェーン」などの章が追加されました。
『金融読本』は、日本の金融業の現状や制度、戦後の金融の歴史などが解説された内容で、東洋経済新報社の「教科書採用ランキング」でも5位にランクインするほど大学での採用率が高い教科書になっています。
『金融読本』は、早稲田大学の他に、埼玉大学、明治大学、日本大学、関西大学、立命館大学など、全国で約30の大学で教科書としての指定を受けています。
早稲田大学では、以前から仮想通貨に関するサークルやビジネススクールなどで、仮想通貨・ブロックチェーンに関する講義などは行われていました。ただ、今後、仮想通貨は学問としてさらに広がっていくのかもしれません。
また、早稲田大学の他にも仮想通貨やブロックチェーンに関する講義を行っている大学は、増えてきています。例として、東京大学の駒場キャンパス、東京工業大学、慶応SFCなど。
これまでの仮想通貨は、”億り人”という言葉が流行したように、ギャンブルや投機的なものとして扱われたり、ICOの詐欺が行われたりと、アンダーグラウンドの要素が強くありました。
大学の講義ではさすがに億り人になる方法は教えてくれないとは思いますが、今後、仮想通貨を保有する人が一般的になれば、ビットコインなどが安全資産として扱われるようになるのかもしれません。
世界ランク上位50の大学のうち56%が仮想通貨の授業を開講している!
アメリカの仮想通貨取引所のコインベースが2019年に行った調査で、世界ランク上位50の大学の内56%が、仮想通貨やブロックチェーンについての授業コースを提供していることが分かりました。2018年は42%だったため、14%も増加していることになります。
また、仮想通貨やブロックチェーンに関するコースを受講した学生の数は、2018年には9%だったので、2019年には18%と2倍になっていることが分かりました。
さらに、アメリカのニューヨーク大学では、2014年からすでに仮想通貨関連の授業を開講していて、開講当初は受講人数が35人だったものの、2018年には230人に受講生が到達したとのこと。
講義の内容としては、ビットコインやマイニングなどもありますが、どちらかというと、ブロックチェーンを使ったコンピュータ科学の方が割合が多い模様。
日本だけではなく世界中で、仮想通貨に関して学術的関心が高まっているようです。
実際に仮想通貨を保有している大学生も増加!
大学の講義で仮想通貨やブロックチェーンについての講義が増えてきていると紹介してきましたが、仮想通貨の知識だけではなく、実際に仮想通貨を保有している大学生も増えてきているようです。
世界一の投資家のウォーレン・バフェットでさえ、「仮想通貨を保有することは一生ない」と言っているぐらいなのに、今の大学生は仮想通貨をリスクだとそれほど感じないのかもしれません。
ちなみに、海外で保有率が高い学生は、医療分野の学生が最も多く、次いでコンピュータサイエンス分野の学生が多くなっているとのこと。専攻や学部だけで判断はできませんが、比較的資金に余裕のある学生が仮想通貨を保有しているのかもしれません。
また、アメリカでは、仮想通貨やブロックチェーンの知識がある学生は、そうでない学生よりも企業からの評価が高くなると、就活でも有利になるとのこと。
コンピュータサイエンスや金融関係の企業だと、仮想通貨関連の知識は必須化もしれませんが、新しい分野の知識を意欲的に取り入れようとしている姿勢を企業は評価しているのかもしれませんね。