米で29日に、イーサリアムの先物取引に関するETFが申請されています。
承認されれば投資対象としての仮想通貨が大きく前進する形です。
すでにビットコイン先物ETFの取引が進められているなか、イーサリアムもあとに続くのでしょうか。
報道の詳細や市場への影響を解説します。
要点
米Kellyがイーサリアム先物ETFの承認を申請
米で29日、資産管理会社であるKelly Strategic Managementが、イーサリアムの先物ETFをSEC(米国証券取引委員会)に申請したことがわかりました。
こちらはイーサリアムの先物取引の価値に連動するETF(上場投資信託)になります。
すでにビットコインでは先物ETFが10月に取引を始めています。
アルトコインを代表するイーサリアムがあとに続くのか、注目を受ける状況です。
イーサリアムはアルトコインとしてはトップクラスの時価総額を誇るので、ETF承認の可能性は充分でしょう。
SECの判断次第では、イーサリアム自体の市場価値を引き上げそうです。
先物ETFとは何か?
先物ETFとは、先物取引の価格に連動する上場投資信託です。
ETFは上場投資信託という意味で、購入に使ったお金は、プロのファンドマネージャーに資金を預ける形になります。
ファンドマネージャーはお金を預けた人に代わって投資を進め、利益を狙います。
利益が出れば、ETFの購入者は投資分に応じた配当を受けられる仕組みです。
先物取引は、将来のある時点における約束に従った売買方法です。
事前に日時と価格を決め、期日が到達したら取引を成立させます。
先物ETFとは、プロのファンドマネージャーにお金を預け、先物取引に投資させる形です。
今回申請されたのは、イーサリアムの先物取引をプロに託す形式になります。
先物取引に対する一定のノウハウが必要ですが、ETFとしてうまくいけば配当をもらえる可能性があるのです。
以前にもイーサリアム先物ETF申請はあったが撤回された
イーサリアム先物ETFの申請は、米Kellyが初めてではありません。
2021年8月にVanEckとProSharesが同類の申請をしたのですが、2社はすぐに取り下げてしまいました。
当時のcoindesk報道によると、SECがイーサリアム先物ETF承認にネガティブであったためとされています。
2021年8月時点では、まだビットコインのETFの取引も始まっていませんでした。
以上から市場価値で劣るイーサリアムのETFは早すぎたのでしょう。
しかし10月にビットコインの先物ETFの取引がスタートしています。
あとに続く形ならイーサリアムの同形式の投資が認められてもおかしくありません。
イーサリアム市場への影響は?
先物ETF申請は、イーサリアムの市場価値に好影響を与えた可能性があります。
GMOコイン販売所の日足チャートを見ましょう。
イーサリアムはここ3日において連続で値を伸ばしています。
29日はビットコインの機関投資家の動きもあり、つられるように価格の伸びが目立ちました。
しかし先物ETF申請も影響して、翌日も上昇ムードが続いています。
26日に大幅な下落が目立ちましたが、その損失分は打ち消されたと考えましょう。
以上からイーサリアムの先物ETFが承認されれば、取引のパターンが増えるとして、需要アップが見込めます。
そのときはさらなる価格上昇が望めるでしょう。
まとめ
29日にイーサリアム先物ETFが申請を受けました。
すでに10月にビットコインの同じ形式が売買を始めており、あとに続くことが期待されます。
イーサリアム先物ETFが承認されれば、仮想通貨としての市場価値も高まるでしょう。
すでに申請による期待感が市場から伝わってきます。
米Kellyと先物ETFにおける今後の動向に注目してみましょう。