12月8日にイーサリアムの次期アップデート「イスタンブール」が行われる予定です。
アップデートは仮想通貨内のシステム構造が変わることを意味しており、国内の各仮想通貨取引所も対応に追われています。
イスタンブールの詳細と各取引所の対応を解説します。
要点
イーサリアムは12月8日に次回のアップデート「イスタンブール」を実施します。詳細と各仮想通貨取引所の対応を解説します。
イーサリアムのアップデート「イスタンブール」
12月8日、イーサリアムは次回のアップデートである「イスタンブール」を行います。
当初は10月に行うとされていましたが、最終的な予定日が4日延びています。
イスタンブールには2段階があり、1段階目はジーキャッシュとの相互運用を容易にするために6つのコード変更を行います。
ジーキャッシュとは完全匿名での送金により、プライバシー保護レベルの向上を目的とした仮想通貨であり、かつてコインチェックにも上場していました。
イスタンブールの1段階目は不正アクセス対策などの効果を生み出し、ユーザーはアップデート前より安心感をもってイーサリアムやジーキャッシュに触れられるとのことです。
2段階目はEIPsがメインテーマです。これは「Ethereum Improvement Proposals」の略で、イーサリアムの総合的な改善案という意味で、実用性アップのカギを握ります。
EIPsでは「プルーフ」というマイニングにも関わる取引承認ルールの改善案も含んでいます。
従来のイーサリアムは「PoW」(プルーフ・オブ・ワークス)として、いち早く取引承認に必要なデータ計算処理をクリアしたひとりだけが報酬を獲得できるしくみです。
しかしASICと呼ばれるマイニング用特殊機械など設備に恵まれたマイナーばかりが報酬を得る弱肉強食的な風潮が問題視されていたようです。
イーサリアムはイスタンブールの2段階目でProgPoWという新アルゴリズムを導入し、ASICでのマイニングの優位性に対策を施し、設備に恵まれていない人でも報酬を得やすいしくみなどを作ろうとしています。
今回のイーサリアムのアップデートが、ユーザーにいかなる印象をもたらすかに注目です。
イスタンブールを受けての各取引所の対応は?
イスタンブールを受けて、国内の各仮想通貨取引所は一定時間のイーサリアム入出金停止を発表しています。取引所別の該当予定時間帯は以下のとおりです。
・BTCBOX: 12月6日15時~安全確認完了次第
・ビットポイント: 12月5日16時~9日11時59分、ただし該当時間前に送金依頼が済めば6日までには取引完了予定
・DMMビットコイン:12月7日6時~7日11時59分
・TAOTAO: 6日9時~9日8時59分
・コインチェック: 7日16時頃~未定
・楽天ウォレット: 8日1時~未定
・ディーカレット: 6日18時30分から9日13時30分の一部
・BITMAX: 7日18時頃~未定
・Zaif: 6日16時頃~未定
このように、各仮想通貨取引所でイーサリアムの入出金停止時間帯などの対応が異なります。自身が利用している場所の公式情報を確認し、取引をしたいなら停止前に済ませるなどで対処しましょう。
また、イーサリアムのアップデートは過去にも延期が行われた背景があります。今回のイスタンブールでも12月8日から日程が変わり、取引所の対応に影響する可能性も考えられます。入出金再開までは各取引所の公式サイトやTwitterなどで情報を随時確認しましょう。
まとめ
これまで何度もアップデートを重ねてきたイーサリアムは、12月8日に「イスタンブール」という新たなアップデートを迎えます。
合わせて各仮想通貨取引所もシステム上の安全対策などを理由に、イーサリアムの入出金を一時停止する対応を取っています。
取引所の公式サイトやSNSなどで情報を随時確認しながらアップデートの時間帯を乗り切りましょう。