先週のイーサリアムとリップルは、相場の下落傾向が続きました。
この週はFOMCによる0.75%の政策金利引き上げが決まっています。
FOMC前から値下がりが続いていたため、リスクオフのスタンスが強かったのでしょう。
しかし週末には、これまでの値下がりからの反発も見られました。
またイーサリアムとリップルで、ちょっとした価格推移の違いも見られます。
最近の主要アルトコイン市場を見ていきましょう。
要点
先週のイーサリアム相場と今後の価格予測
先週のイーサリアムは、下落トレンドが続きました。
しかし週末には価格反発も見られます。
GMOコイン販売所における日足チャートを確かめてください。
13日の始値は19万3476円でした。
しかし18日の終値では11万8800円まで下がっています。
下落率は約38.6%にもなりました。
しかし19日は始値が11万8812円だったのに対し、終値が15万0076円まで上がりました。
1日だけで約26.3%の上げ幅です。
このようにイーサリアムは、基本的に下落トレンドですが、価格の反発も強かった週でした。
今後もイーサリアム市場の弱気心理が続く可能性に警戒してください。
先週において、仮想通貨に関するネガティブなニュースが多かったからです。
たとえばDeFiプラットフォームに投資中だったThree Arrow Capitalは、債務超過を報じられています。
また仮想通貨を預けたユーザーに高い利息を払うプラットフォームであるCelsius Networkの問題も、市場に悪影響を及ぼしました。
13日に一時的な出金サービス停止を発表したからです。
世界経済ではFOMCの0.75%の利上げだけでなく、英イングランド銀行や欧州中央銀行でも利上げが観測されました。
先週だけでここまでネガティブなニュースが揃うと、不安心理の一服に時間がかかるでしょう。
現時点では、上昇トレンドへの転換を安易に考えない方がよさそうです。
先週のリップル相場と今後の価格予測
先週のリップルは13日の価格下落が目立ちますが、その後はレンジの状態です。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートで見ていきましょう。
13日の始値が46.368円に対し、14日終値は41.571円まで下がりました。
下げ幅は約10.3%です。
しかしイーサリアムと違い、その後の価格推移は上がったり下がったりです。
18日の値下げが少し大きい印象ですが、19日に前日分のマイナスを取り戻すレベルの反発が起きました。
このようにリップルはイーサリアムよりも、一進一退の印象が強いといえます。
今後もリスクオフ姿勢の強化に注意は必要です。
しかしイーサリアムよりは価格が安定する可能性もあります。
イーサリアムとの関連性があるDeFi業界で、最近の情勢が良くないのが原因でしょう。
たとえば17日にMakerDAOは、債権トークン「stETH」とイーサリアムのディペッグリスクへの緊急対応を決めました。
stETHはDeFiプロトコルの「Lido Finance」で受け取れる債権トークンです。
その条件のひとつにイーサリアムのステーキングがあります。
先週から問題になっているThree Arrows Capitalも、DeFiプラットフォームへの投資を進めていました。
この背景からイーサリアムの信頼性が落ち、リップルにユーザーが流れているかもしれません。
これからリップルは、イーサリアムより信頼されやすくなるでしょう。
ただし投資家心理の弱気が広まると、リップルでも大きく価格を落とすリスクがあります。
まとめ
イーサリアムもリップルも、先週は総合的に下落傾向でした。
しかし18日まで価格を落とし続けたイーサリアムに対し、リップルは週の途中に複数回の値上がりを決めています。
先週はDeFi情勢もネガティブになったため、イーサリアムだけが損失を出しやすい状況だったのでしょう。
一方で19日はイーサリアムとリップルで、揃って価格反発がありました。
しかし下落トレンドの単なる反動だとすると、今後も大幅な値下げに注意が必要です。
最近の仮想通貨情勢に対する不安は、今週で一服するとは考えにくいでしょう。
とくにイーサリアムは今後も大きく値を下げる可能性に注意してください。