今週のイーサリアムとリップルは、一度目立った上昇がありましたが、そのあと反落を迎えています。
ともに下げ幅が大きいため、価格水準が下がりました。
その背景に、米国におけるビットコインETFの審査判断延期があります。
イーサリアムとリップルにおける、最近の値動きを確かめてください。
要点
今週のイーサリアムの値動き
まずは今週のイーサリアムの値動きを確かめましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
今週のイーサリアムは、8月29日の上昇が目立ちました。
しかしそのあとは3日連続の値下がりがあり、週の初めよりも価格水準が落ちています。
29日の始値は23万5255円でしたが、終値は24万5626円まで上がりました。
1日で約4.4%の値上がりです。
しかし翌日から3日連続で陰線になった結果、9月1日の終値は23万2290円まで下がりました。
8月29日の終値から約5.4%の下げ幅です。
9月に入ってからは、23万円台前半の攻防が続いています。
8月29日の始値よりやや低い水準になりました。
以上から今後のイーサリアムも、急な値下がりに注意しなければなりません。
今週のリップルの値動き
続いて今週のリップルの値動きを確かめましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
リップルは8月29日に目立った上昇がありましたが、翌日以降の3日連続の値下がりで、価格水準を落としました。
29日の始値は74.498円でしたが、終値は76.628円まで伸びています。
この間の上昇率は約2.9%です。
しかし翌日からのリップルは、3日連続で陰線でした。
9月1日の終値は70.663円まで落ち、8月29日から約7.8%のダウンです。
イーサリアムより下げ幅が大きく、市場の冷え込みがうかがえます。
以上からリップルも今後は、集中的な下落リスクに注意が必要です。
一度上がっても、翌日以降に同程度かそれ以上の値下がりが起きる可能性があります。
ビットコインETFの審査で結論出ずリスクオフ姿勢が強まる
今週のイーサリアムとリップルの値下がりは、米国におけるビットコインETFの審査判断延期が原因です。
仮想通貨関連の金融商品についてのネガティブなニュースが、投資家心理を後ろ向きにさせました。
8月31日にSEC(証券取引委員会)は、申請中のビットコイン現物ETFについて、すべて結論を10月まで延期すると明かしました。
申請中だった企業はブラックロック、ウィズダムツリー、インベスコギャラクシーなどです。
審査結果の保留によって、投資家の間で警戒感が強まったのでしょう。
結論の延期は、ビットコイン現物ETFに対するSECの慎重姿勢を意味するからです。
SECは審査結果の保留と同時に、パブリックコメント期間を延長しました。
ビットコイン現物ETFについて、一般からの意見をより多く募るためです。
一方で29日にSECは、グレースケール・インベストメンツとの裁判で敗訴しました。
これは同社の投資ファンドのETFへの転換をめぐる裁判でした。
イーサリアムとリップルは29日に価格を伸ばしましたが、SECのビットコイン現物ETFに対する慎重姿勢で価格を下げた形です。
今後もSECの動向が、仮想通貨のトレンドを決めるかもしれません。
まとめ
イーサリアムとリップルは8月29日に価格を伸ばしましたが、そのあとはともに3日間、値下がりを続けていました。
29日の価格上昇はグレースケール・インベストメンツの勝訴が関係しています。
しかし31日にSECがビットコイン現物ETFの審査結果を保留したため、リスクオフ姿勢が強まりました。
今週はSECの動向が、アルトコイン市場を左右した印象です。
イーサリアムとリップルの各市場は、まだ我慢の展開が続くでしょう。