今週初めにイーサリアムでゴールデンクロスが起きましたが、わずか3日後にデッドクロスが発生しました。
一方でリップルは19日のゴールデンクロス後、好調を維持しています。
21日の各銘柄の値動きが、明暗を分けました。
主要アルトコイン2銘柄について、今週の値動きとその背景を見ていきましょう。
要点
今週のイーサリアムの値動き
まずは今週のイーサリアムを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
今週のイーサリアムは上昇の勢いが続かず、価格を落としました。
週の初めである18日にゴールデンクロスが起き、19日まで値上がりが続いています。
18日の始値は23万3256円で、19日の終値は23万6897円です。
この間の上昇率は約1.6%でした。
しかし20日と21日に価格下落が続き、とくに21日の下げ幅が大きい状況です。
21日の終値は22万8574円で、19日との比較で約3.5%落ちました。
ゴールデンクロスの勢いが続かず、集中的な下落で価格水準が下がっています。
移動平均線は18日にゴールデンクロスが起き、21日にデッドクロスがありました。
短期の5日線が長期の25日線をくぐり抜け、下降線を続けています。
デッドクロス時の下落が価格調整局面なのか、トレンド転換なのかは、今後の値動きでわかりそうです。
22日からは価格上昇が続いているため、すぐに持ち直す可能性もあります。
今週のリップルの値動き
続いてリップルの値動きを見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
リップルはイーサリアムと違い、今週末まで好調を維持しています。
18日から20日の上昇が目覚ましい状況でした。
18日の始値は70.851円で、20日の終値は74.906円です。
3日間の上昇率は約5.7%で、イーサリアムより勢いがありました。
21日はイーサリアムと同様、大きめの値下がりです。
終値は73.134円で、前日から約2.4%のダウンにとどまりました。
わずかながら、イーサリアムより下げ幅が小さいといえます。
移動平均線は19日にゴールデンクロスを迎え、デッドクロスはありませんでした。
18日からの3日間の上げ幅が大きかったので、21日の下落も持ちこたえられたのでしょう。
以上からリップルは9月中旬の上昇トレンド開始以来、好調をキープしています。
米国のインフレ対策長期化の懸念がアルトコイン市場へ影響か
イーサリアムとリップルは21日に大きめの下落を迎えました。
19日~20日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)の内容が、影響を与えています。
FOMCでFRB(米連邦準備理事会)は、FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を5.25%~5.50%のままにとどめました。
一方で、年内の追加利上げの可能性も示しています。
仮想通貨市場ではFRBによる追加利上げ示唆により、投資家心理が冷え込んだのでしょう。
リップルは18日からリップラーの買い注文が根強く、下げ幅も小さくとどまりました。
しかしイーサリアムは上昇時の決め手に欠けたため、売圧がリップルより強まっています。
21日の開発者会議「コンセンサスレイヤーミーティング118」で議論された、次期アップグレード「Dencun」の延期の可能性も影響を与えたでしょう。
最近のアルトコイン市場は、イーサリアムが経済的影響を受けやすくなっています。
今後のニュースで、リップルと違う値動きが続くかもしれません。
まとめ
今週はイーサリアムとリップルで明暗が分かれました。
イーサリアムは18日にゴールデンクロスを迎えましたが、3日後にデッドクロスが起きています。
リップルは19日のゴールデンクロス以来、上昇気流が続く状況です。
FOMCによって21日に両銘柄とも下落しましたが、イーサリアムの方が下げ幅の大きい状態でした。
イーサリアムについては、次期アップグレードであるDencunの難航も影響を与えたようです。
一方でリップルはリップラーの根強い支持で、デッドクロスを免れています。
今後はどちらがアルトコイン市場をリードするのでしょうか。