先週はイーサリアムとリップルで相場変動が異なりました。
イーサリアムはレンジ相場ですが、リップルで価格水準がやや下がった印象です。
先週の各市場について、詳細と今後の価格予測を見ていきましょう。
要点
先週のイーサリアム市場
先週のイーサリアム市場を見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
先週のイーサリアムは、11月28日~29日に比較的大きく価格を伸ばしています。
しかし30日以降は落ち着いた様子で、レンジ相場の様相です。
11月29日の始値は15万9218円でした。
一方で30日の終値は17万4419円まで伸びています。
この間の上げ幅は約9.5%でした。
しかし12月に入ると、勢いにかげりが見えます。
1日の始値が17万4429円でしたが、3日の終値が16万5732円でした。
下げ幅は約5%にとどまり、そのあとは小幅での値動きが続いています。
イーサリアムは月末に向かって、力強い上昇がありました。
しかしそこからの決め手がなく、総合的には一進一退です。
先週のリップル市場
先週のリップル市場も見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
先週のリップルは、週の後半に価格水準が下がった印象です。
11月29日~30日の上げ幅も、イーサリアムほどではありません。
29日の始値は52.315円で、30日の終値は55.113円です。
この間の上げ幅は、約5.3%にとどまりました。
一方で12月1日の始値は55.112円で、2日には終値が51.135円まで下がっています。
3日は終値が51.555円とやや戻りました。
しかしこの価格は、1日の始値から約6.5%減った計算です。
同時期のイーサリアムよりも、価格が落ちた印象です。
総合的に見るとリップルはイーサリアムより価格の上げ幅が出ないまま、12月初頭の下落を迎えたので、不利な相場になっています。
先週は複数の経済イベント 相場への影響は
先週は経済に関わる複数のイベントがあり、相場への影響が気になる方も多かったでしょう。
結論から述べると、11月30日のFRB(米連邦準備制度)のジェローム・パウエル議長の講演と、12月1日のISM(米供給管理協会)発表による米製造業景気指数がポイントになっています。
パウエル議長の講演があった30日は、イーサリアムもリップルも価格を伸ばしている最中でした。
この講演内容から、FOMC(連邦公開市場委員会)における利上げ減速の可能性が浮かび上がったからです。
一方で11月分の製造業景気指数は49.0で、10月の50.2から下がった結果、約2年半ぶりの低水準になりました。
ここからリスクオフ姿勢が強まり、イーサリアムとリップルの値下がりにつながったようです。
とくにリップルはパウエル議長の講演で、イーサリアムほど追い風に恵まれませんでした。
そのままイーサリアムより大きな下げ幅を迎えたので、価格水準が落ちたのでしょう。
このように同じ経済イベントでも、仮想通貨によって影響が異なる場合に注意です。
今後のイーサリアムとリップルの価格予測
今後の主要アルトコイン市場は、イーサリアムに有利になりそうです。
まずはイーサリアムの日足チャートを、移動平均線つきで見ていきましょう。
青が5日分の短期線、赤が25日分の長期線です。
2日のゴールデンクロス達成で、今週から上昇トレンドの可能性があります。
次はリップルを見てみましょう。
5日に赤と青の線がちょうど折り重なった状況です。
これがデッドクロスの前段階とすれば、今後の相場に要警戒といえます。
以上からイーサリアムとリップルは、これから明暗が分かれるかもしれません。
まとめ
先週はイーサリアムとリップルで、異なる値動きがありました。
イーサリアムはパウエル議長の講演から追い風を味方につけ、12月に入ってからの値下がりも乗り切っています。
一方でリップルは勢いがつきづらい状況で、今後が心配されるでしょう。
今後はイーサリアムに有利な相場が続くかもしれません。