要点
・ステーブルコインとは?
目次
日本円に連動したステーブルコインがリリース間近!
GMOインターネットグループ(東京都渋谷区、代表取締役会長兼社長・グループ代表:熊谷正寿氏)は、今月12日に開催した「第1四半期決算説明会」で、開発中の日本円(JPY)と連動するステーブルコイン『GMO Japanese YEN(GYEN)』を、今月中にも公開する予定を発表しました。
GYENは昨年12月23日に、ブロックチェーンへの実証実験が開始された事を発表しており、2020年の上半期に提供開始できるように開発を進めている事を発表していました。
第1四半期決算説明会の内容とは?
(動画引用元:GMOインターネットグループ『GMOインターネット株式会社 - 2020年12月期第1四半期決算説明会』)
GMOインターネットグループは、海外戦略におけるグローバル・ブランドの「Z.com」を通じ、GYEN の開発を進めており、同社はGYENを通じて仮想通貨のボーダレスな取引や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用支援を目指していく考えを昨年末までに公表していました。
今回公開された2020年12月期第1四半期決算説明会についての動画にて、仮想通貨関連事業について15:33辺りから解説しています。
その中で、仮想通貨事業について
・北欧9拠点の完全撤退(※当初3月末の予定が、コロナ禍の影響により6月末を予定)
・マイニング新拠点の稼働を5月中旬に開始
・GYENのローンチ
と発表しています。
フィンテックを重要視するGMOインターネットグループ
これまでにGMOインターネットグループでは、仮想通貨取引所のGMOコインのほか、マイニング事業にも着手しており、マイニングマシンGMO mineの販売も開始させています。
今回のGMO Japanese YEN(GYEN)ローンチにより、金融×テクノロジーのフィンテック分野である決済分野へも参入することになり、GMOインターネットグループが個の分野についても重要視していることが分かります。
GMO Japanese YEN(GYEN)とは?
(画像引用先:GMOインターネットグループ)
GMO Japanese YEN(GYEN)は、GMOインターネットグループからステーブルコインとして誕生予定です。
ステーブルコインとは、仮想通貨の持つデメリット“価格変動”の激しさを解消した暗号資産です。
ステーブルコインには大きく分けて
法廷通貨担保型 | 法定通貨に担保されている | GeminiCoin、テザー(Thezer)など |
仮想通貨担保型 | 仮想通貨に担保されている | MakerDAO、Havven(HAV)など |
コモディティ担保型 | 原油や金などのコモディティ(※1)に担保されている | Petro(ペトロ)など |
無担保型 | 資産担保。スマートコントラクト機能を利用して価値の安定を図る | Basis(ベーシス) |
※1コモディティ(commodity)とは、完全または実質的な代替可能性を持つ経済的価値またはサービスを指しています。
の4つに分けられます。
このうち、GMO Japanese YEN(GYEN)は日本円に担保された法定通貨担保型にあたります。
まとめ
仮想通貨はボラティリティの高さ(価格の変動が激しい)が壁となり、なかなか一般の日常生活の中で決済手段として用いられるまでには至っていません。
そこで誕生したのがステーブルコインで、投資や投機として仮想通貨を運用している反面、実用性に向けてはステーブルコインの“安定”が求められています。
現時点では法定通貨に担保されていたとしても、法定通貨と同様の使い方はできない状況ですが、コロナ禍の影響を受け、現金を直接やり取りする決済方法が見直されている動きも見え始めています。
キャッシュレス率が低いと言われる日本の仮想通貨市場にとって、GMO Japanese YEN(GYEN)のローンチが私たちの決済手段を大きく変えていくのかもしれません。