モンテネグロ政府が、リップル社との提携によるデジタル通貨プロジェクトを始めました。
まだ実証実験の段階ですが、こちらがうまくいけば同国の経済圏を変えそうです。
もともと仮想通貨への理解度が高いモンテネグロなので、今後の動向に期待が集まるでしょう。
今回のプロジェクトを、モンテネグロの仮想通貨事情を交えながら解説します。
要点
モンテネグロ政府が進めるデジタル通貨プロジェクトとは
モンテネグロはヨーロッパのバルカン半島にある国です。
1月31日のCoinpostによると同国のドリタン・アバゾビッチは先日、リップル社との提携で、デジタル通貨プロジェクトを始めたと発表しました。
またひとつ、新たな国がデジタル通貨の本格運用に乗り出しています。
モンテネグロが着手しているのは、同国のデジタル通貨またはステーブルコインの構築です。
1月31日時点では、まだ実証実験の段階になります。
しかし国独自のデジタル通貨発行により、新しい経済圏を作れるでしょう。
今回のプロジェクトにあたり、アバゾビッチ首相は世界経済フォーラムのダボス会議に参加しました。
そこでリップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOと、ジェームズ・ウォリス氏と会談を進めています。
ウォリス氏はリップル社のCBDC部門の責任者です。
アバゾビッチ首相は、このときの会談で、新しい決済インフラの議論をしました。
同時に新しい価値と投資への寛容な姿勢を示しています。
ここでの新しい価値とはデジタル資産です。
以上からモンテネグロも、金融のデジタル化へ本格的に乗り出しました。
今回の報道について、Twitterでは以下の口コミがあります。
モンテネグロの課題は自国通貨がないこと
モンテネグロのデジタル通貨発行には、課題があります。
それは自国通貨がないことです。
これにより、将来のデジタル通貨のイメージが想像できません。
いきなり独自のデジタル通貨を作ることで、信頼性を確保できるか不明です。
モンテネグロの法定通貨はユーロです。
ただし同国は欧州連合(EU)にも加わっていません。
モンテネグロはユーロを参考にしながらデジタル通貨を作るのでしょうか。
それとも最初から独自システムを採用するのでしょうか。
いずれにしても信頼性の確保がカギになります。
リップル社のサポートを受け、自国通貨なしでのデジタル通貨開発をどうクリアするかがポイントです。
もともと仮想通貨への理解が高いモンテネグロ
一方でモンテネグロは、もともと仮想通貨への寛容を示していました。
2022年4月には、イーサリアム創設者であるヴィタリック・ブテリン氏に市民権を与えています。
仮想通貨への関心につながる象徴的な出来事です。
また同月にモンテネグロは、仮想通貨カンファレンス「Future Now!」を開催しました。
ブテリン氏に加え、モンテネグロのミロイコ・スペイジ財務相などが参加しています。
このように同国は、デジタル通貨を使った国家像を模索しているようです。
以上からデジタル通貨開発は、モンテネグロの念願を叶える第一歩と考えられます。
まとめ
モンテネグロがリップル社のサポートを受け、デジタル通貨開発に乗り出しました。
もともと仮想通貨への寛容度が高い同国なので、開発過程に注目が集まりそうです。
自国通貨がない点が気になりますが、導入による経済圏の変化に期待しましょう。
モンテネグロは、イーサリアムのブテリン氏に市民権を与えるなど、仮想通貨への理解度がいえます。
リップル社との提携によるデジタル通貨開発も、これまでの動向を考えれば、自然な流れでしょう。
世界中で提携を進めるリップル社が、モンテネグロをどう導くかにも注目です。