中国の大手マイニング企業Valarhashが、ビットコインをマイニングを辞めてアルトコインのマイニングを開始する意向を表明しました。
3月の価格暴落や、5月頃に来ると言われているビットコインの半減期によって、マイナーは今までにないほど窮地に陥っています。
その為、今後はValarhashのようにアルトコインのマイニングに集中する企業が増えてくるのではないかと言われています。
この流れは仮想通貨界にとって、良い流れと悪い流れのどちらになるのでしょうか。
大手マイニング企業がビットコインの採掘から離脱か
大手マイニング企業Valarhashが、ビットコインのマイニングを停止して、アルトコインのマイニングをすることを決定したようです。
Valarhashは、Bytepoolと1THashという2つのマイニングプールを運営しており、ビットコインハッシュレートの約10%を2つのマイニングプールで占領しています。
それだけ大規模なところがマイニングから離脱すると、ビットコインに大きな影響を与えるのではないかと考えられています。
そもそも、何故離脱をすることを決意したのかと言いますと、皆さんもご存じの通り、3月のコロナショックによって仮想通貨全体の価格が大暴落している状況です。
加えて、5月にビットコインのマイニング報酬が半分になる半減期が到来します。
つまり、大暴落した上に採掘できる量が激減する為、利益が出る見込みがなくなると判断し、離脱をすることにしたようです。
単純計算で、今年の2月と比べて65%も収益が減るわけですから、撤退するのは無理もありません。
マイニング難易度の調整とマイニング機器の発達によって、多少の緩和は来るものの利益を出せるマイニング企業は極わずかになるでしょう。
実際に、小中規模のマイニング企業は次々とマイニング事業から撤退しており、現在は電気代が非常に安い国や、最新機器を使えるマイニング企業のみが生き残っている状況です。
現時点ですらこの惨状なので、半減期の到来によって本格的にマイニングの停滞が始まるかもしれません。
アルトコインにとっては好機?
アルトコインのマイナーが増えるということは、アルトコインにとっては好機だと捉えている人が多数います。
果たしてそうでしょうか?
確かに、アルトコインのマイナーが増えれば、アルトコインの送金速度とセキュリティが向上する為、メリットは十分にあると言えます。
ビットコインとは違い、送金が早いことを好んでアルトコインを保有している人だっているでしょう。
しかし、アルトコインの価格はビットコインに依存している部分が多い為、ビットコインのマイナーが減ったことによって、結果的にアルトコインにまで悪影響を及ぼす可能性もあるのです。
その為、アルトコインのマイナーが増えたからと言って、一概に好材料だとは判断しきれません。
表明の裏には意図が?
Valarhashがビットコインのマイニングを撤退すると表明したことには意図があると考えている人もいるようです。
というのも、大手のマイニングプールがビットコインから離脱することはかなりの痛手となる為、ビットコインを大量に保有している資産家にとってもマイナス要素となり得ます。
つまり、ビットコインの価格が上がればValarhashも資産家も助かるということになるでしょう。
その為、Valarhashは間接的に、クジラクラスの資産家たちに警告のメッセージを送っているのかもしれないと噂されているのです。
もちろん、クジラにとってもビットコインの価格を上げるのは容易ではないでしょうが、大手マイニング企業とクジラの利害が一致すれば、必然的に価格が上がる可能性は見込めます。