バハマの仮想通貨取引所FTXが、2日にLiquid by Quoineの親会社を務めるLiquid Group買収を明かしました。
2022年3月に契約が完了する見通しです。
今回の買収によりFTXの日本上陸の見方が強まっています。
海外でも話題の仮想通貨取引所だけに、2022年にはさまざまな話題を提供しそうです。
FTXの概要や現在の状況についてまとめました。
要点
FTXが国内仮想通貨取引所の親会社を買収
FTXは、国内で活躍する仮想通貨交換業者であるLiquid by Quoineの親会社Liquid Groupの買収を発表しました。
詳細はLiquid by Quoineのプレスリリースでチェックできます。
今回の買収により、FTXはLiquid by Quoineを通して日本在住のユーザーに各種サービスを提供するとのことです。
2022年3月に買収契約が完了する予定で、そのあたりから日本進出の動きが本格化するでしょう。
買収を受けたLiquid by Quoineは、FTXとのサービス一本化に向けて動くことになります。
FTXに登録済みのユーザーも、今後はQuoineのプラットフォームに移る予定です。
FTXとQuoineのユーザーが同じ場所に集まることを意味します。
国内の仮想通貨交換業者が買収を受けたことにより、新しいサービス形態が生まれそうです。
FTXとは?
FTXはバハマに本社を構える仮想通貨取引所です。
既存の金融商品から派生したコンテンツであるデリバティブ取引をメインとしています。
これは将来の取引予定として日時や価格などを決めておき、実際に条件を満たし次第、売買契約を結ぶ形式です。
2021年9月には、日本在住だとFTXに新規登録ができなくなっていました。
一方で同年11月には、米大リーグのロサンゼルスエンゼルスで活躍する大谷翔平選手とパートナーシップ契約を結んでいます。
独自のサービスと日本人選手とのタイアップという強力なバックグラウンドが、FTXの強みです。
今回の国内上陸を思わせる動きには、多くのコメントが寄せられています。
FTXの国内進出の影響は?
FTXの国内進出のメリットは、デリバティブ取引が認められる可能性です。
しかし国内の仮想通貨市場は規制が厳しいため、日本版設立当初は現物取引しかできない可能性も想定しましょう。
デメリットとして本場FTXよりも、サービスが限定的になるケースに注意です。
FTX独自のサービスを国内での利用できる可能性は、歓迎すべき材料です。
デリバティブ取引や独自通貨FTXトークンなど、オリジナリティがあるからです。
以上の独自サービスが国内でどこまで採用されるかはわかりません。
しかし一部だけでもオリジナリティのあるサービスを使えれば、ユーザーの満足度に好影響でしょう。
Liquid by Quoineとの統合によるサービスの利便性にも注目です。
Liquidにはシンプルな操作で仮想通貨を買えるクイック販売所や、高機能ツールなどがあります。
FTX統合後もこちらを使えれば、便利と実感できるでしょう。
以上からFTXとLiquid by Quoineとの統合で、利便性の向上に期待がかかります。
一方でデメリットとして、国内参入前のFTXよりサービスが限定的になる可能性に注意です。
海外で人気の取引所が国内に進出する際、本場よりもサービスが限られるケースがあります。
たとえば2021年8月に国内上陸したコインベースの場合、アメリカでは100種類の仮想通貨を上場させていながら、日本国内では2022年2月時点で5種類しか買えません。
FTXでも上陸当初はデリバティブ取引ができなかったり、利用可能な通貨に制限がかかる可能性があります。
どれだけの制約が生まれるかはわかりませんが、あまりにも厳しいと満足できないユーザーが現れるでしょう。
まとめ
FTXが国内の仮想通貨取引所の親会社を買収したことが話題です。
今回の動向によりFTXの国内進出が本格的に動き出したと見てよいでしょう。
2022年に日本の仮想通貨交換業者として登録される可能性もあります。
一方でデリバティブ取引や上場通貨数などが、国内基準に合わせるために大きく制限されるかもしれません。
日本での取引開始のニュースが出ない限り何とも言えませんが、ある程度の制約は想定した方がよさそうです。
いずれにしても海外で人気のFTXが日本に来る可能性があり、今後も注目を集めるでしょう。