ロシアで仮想通貨禁止の模索の動きが出ています。
Coinpostの報道によると、ロシア中央銀行の総裁が仮想通貨について批判的な見方をしたそうです。
中央銀行といえば各国で独自のデジタル通貨(CBDC)発行に向けた動向が増えています。
その状況下において、総裁の仮想通貨をめぐる発言は影響力が大きいでしょう。
このままロシアでもビットコインやイーサリアムなどを扱えなくなるのでしょうか。
ロシアで起きていることと、最近の世界的な仮想通貨禁止をめぐる動きを解説します。
要点
ロシアで仮想通貨禁止の動き?
ロシアで仮想通貨禁止の議論が活発になっているそうです。
その背景や現在の状況を見ていきましょう。
ロシア中央銀行総裁が仮想通貨に批判的な見解
Coinpostの報道では、ロシア中央銀行のエリビラ・ナビウリナ総裁が17日に仮想通貨に否定的な見解を示したことを明かしています。
ナビウリナ総裁が仮想通貨に否定的な理由は、以下の2つです。
・犯罪に悪用されやすい
ロシア中央銀行は仮想通貨の市場が不安定になりやすいことに懸念を示しています。
実際にビットコインをはじめ、多くの仮想通貨では度重なる暴騰や暴落がありました。
それによって大きな利益を出せればよいのですが、損失が膨らむと生活に悪影響です。
また仮想通貨絡みの犯罪では、盗んだお金を仮想通貨に変えたり、その逆を進めたりするマネーロンダリング(資金洗浄)が上がります。
他にもテロの資金源として使われたり、投資関連詐欺が横行したりというリスクもあるでしょう。
こうした懸念の大きさから、ロシア当局では国内で仮想通貨投資ができないようにする機運が高まっているようです。
現在ロシアでは仮想通貨取引は合法
ロシアでは2021年12月17日現在、仮想通貨取引は禁止されていません。
ただし商品やサービスの決済のために、仮想通貨を使うことは禁止になっています。
日本国内ではビットコイン決済が可能な店が増えましたが、ロシアではそうした動きを取れません。
法的根拠は2020年7月にロシアで制定された「デジタル金融資産関連法」です。
この法律によって、ロシアでは仮想通貨を投資目的でしか入手できません。
以上からロシアでは、すでに仮想通貨の規制が厳しい状況です。
全面禁止への機運が高まったことで完全に排除される可能性もあります。
最近の世界的な仮想通貨禁止の動き
2021年は仮想通貨の規制をめぐるニュースが相次いでいます。
最近だけでも以下の動きが大きな話題になりました。
経済成長が目立つ2つの主要国で、仮想通貨禁止のスタンスが明確になりました。
ロシアだけでなく他の国も仮想通貨禁止の可能性が出るかもしれません。
一方で中央銀行発行のデジタル通貨であるCBDC開発の機運も高まっており、仮想通貨との兼ね合いが気になるところです。
今回のロシアの報道は、インドや中国の動向を受けたとも考えられます。。
まとめ
インドや中国に次いで、ロシアでも仮想通貨が全面禁止になる可能性があります。
中央銀行総裁が仮想通貨に否定的な意見を述べ、当局でも全面禁止が検討されるなど、完全に排除される方向に進み始めたようです。
このまま仮想通貨が禁止される国が続出すれば、ビットコインなどの市場にもネガティブな影響が及ぶでしょう。
禁止国の続出は、強制的な需要低下につながるからです。
今後の世界的な動向に注意した方が賢明です。