仮想通貨取引所最大手のBinanceが、3月27日に南アフリカ共和国の通貨であるランドと仮想通貨の取引ペアを追加しました。
南アフリカはネットが発達していない後進国というイメージがあるかと思いますが、ここ10年で急速に発展してきており、仮想通貨に参入してくる余地は十分あると見られています。
仮想通貨は未だに、ユーザー人口が一部の国に偏っている状況なので、次々といろんな国のユーザーが参入してくることはとても良い傾向と言えるでしょう。
南アフリカ共和国の通貨(ZAR)の取引ペアを追加
仮想通貨取引所Binanceが、3月27日から南アフリカ共和国の通貨(ZAR)の取引ペアを追加したことが分かりました。
Binanceは、ブロックチェーンアフリカ会議で南アフリカをサポートすることを発表している為、今後は南アフリカ人の仮想通貨参入が期待できることでしょう。
南アフリカと聞くと、ネットを利用していないイメージを持っている方もいるかと思いますが、首都のケープタウンなどを見ると、着実にネット社会に移行しつつある様子が伺えます。
特にここ十数年で急速にネット環境が発達してきている為、今はまだ仮想通貨を受け入れられなかったとしても、あと数年もあれば理解を得られることでしょう。
また、南アフリカで仮想通貨を普及することができれば、長い年月をかけてアフリカ全土で仮想通貨を広められる可能性も出てきます。
そうなると、爆発的に人口が増加することが期待できるので、仮想通貨バブルの再来が期待できるかもしれません。
銀行口座を持っていないユーザーがBitcoinを利用し始める可能性
アフリカの人々は、アジアやヨーロッパの人々と比べて、銀行口座を持っている割合が非常に少ないです。
元々Bitcoinは、銀行口座を持っていない人でも平等に送金や支払いができる目的として作られた節があるので、むしろアフリカの人々にこそBitcoinは使われるべき代物なのです。
現状では、Bitcoinを持っているユーザーの大半はBitcoinを送金や支払いに使っておらず、ただの投機や投資対象としか見ていない為、Bitcoinの本来の価値を発揮できていません。
その為、もし南アフリカで仮想通貨が普及し、銀行口座を持っていない人々がBitcoinで送金や支払いを行うことが当たり前の世界になれば、投機対象以外でのBitcoin価値が生まれることになります。
Bitcoinが送金や支払いの手段として本格的に使われるようになれば、他の国からの見方も変わる為、政府からも認めてもらえる可能性があがることでしょう。
アフリカの人々は自国の通貨をあまり評価していない
Binanceがアフリカに進出した理由として、アフリカの人々が自国の通貨を低く評価していることが考えられます。
現在はコロナショックの影響で、ドルや日本円もやや変動が激しい状態に陥っていますが、それでも国民の現金への信用は非常に固いものなのは明らかです。
しかし、アフリカの人々はあまり自国の通貨を信用していません。
特に、南アフリカ・ナイジェリア・ガーナの3ヶ国は、Bitcoinの検索数の上位を占める国で、自分の資産を仮想通貨に変えたいと思っていることが判明しています。
確かに、我々から見てもドルや日本円と比べて、ランド(南アフリカの通貨)やナイラ(ナイジェリアの通貨)は信用価値が低いのではないかと考えてしまいます。
その為、現地の国民から見れば尚更、自国の通貨として保有するより別の資産に変換したいと思っていることでしょう。
このように、アフリカの人々が仮想通貨に参入してくる理由がはっきりと存在している為、Binanceは南アフリカをサポートすることを決めたのではないかと推測されます。