【要点】
発表。
・中国では9月24日に仮想通貨取引禁止が宣言されており、これを受けての対応措置とみられています。
Alibaba が仮想通貨およびマイニング関連の販売禁止へ
中国政府によって仮想通貨への規制が厳しくなる中、大手電子商取引のAlibaba(Alibaba Group Holding Limited)によって、中国国内のマイニング企業の活動をより制限できる仮想通貨マイニング関連機器などの販売および仮想通貨自体の販売を中止していく事が9月27日に発表されました。
正式発表によりますと10月8日以降、売り主側は、Alibaba主力業務であるオンライン・マーケットサイトAlibaba.comにてBitmainのマイニングマシン「Antminer-E9」を含めた仮想通貨マイニング機器全般の販売ができなくなります。
Alibabaのマーケットサイトでは、マイニングマシンだけではなく、マイニングに関連する付属アクセサリーのほか、仮想通貨マイニングチュートリアル、仮想通貨マイニング関連資料、戦略、ソフトウェア、関連製品を意図的に他カテゴリーに分類する行為などもあわせて禁止になると発表されました。
これらに加えてAlibaba.comでは、Bitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)、Litecoin(LTC)、BeaoCoin(BEC)、QuarkCoin(QRK)といった仮想通貨販売も禁止されます。
中国規制当局はより強い姿勢で仮想通貨取り締まりを示唆
現在は通常通り販売されており、9月28日から10月8日までの間に受けた注文は、2022年1月までに発送する事を条件にすべて処理できますが、売り主側は10月8日以降の注文に対する支払いも受け取れなくなると声明の中で説明されています。
10月15日以降は、家電セクションの下にある2カテゴリーの「Blockchain MinerAccessories」と「BlockchainMiners」がリストから自動的に削除されると案内されています。
同社は、リストの広告を購入したユーザーにも払い戻しを提供しており、万が一、Alibaba社の新たなルールに従わない販売主には、罰金や販売の制限に加え、アカウントの完全閉鎖などにつながる可能性にも言及しています。
このような強硬措置は、中国政府主導による仮想通貨に関する法規制の不安定さを考慮に入れての措置であることをAlibabaは声明の中で言及しています。
また、中国規制当局トップの話として、各国の政策変更を追跡し、それに応じた管理政策を調整していくとして、今後も強い姿勢で規制に臨むことが示唆されています。
Alibabaは、オンラインショッピングプラットフォームの淘宝網(タオバオワン)や中古品プラットフォームの闲鱼(xianyu)なども運営しており、今後これらのサイトでの仮想通貨マイニング関連機器がどのような対応がなされるのか、中国国内関係者らから注目されています。
仮想通貨取引き違法宣言後の中国内の対応
9月24日に中国人民銀行(※中国の中央銀行)は、仮想通貨関連のすべての取引について違法であると宣言しています。
中国国外の仮想通貨取引所は、中国居住者に対してサービスを提供することを禁止されていると述べました。
中国人民銀行は声明のなかで、ビットコインやイーサリアムなどのコインは「合法ではなく、市場で通貨として使用すべきではなく、使用することもできない」と述べています。
Alibabaは、今回発表されたポリシー変更について、製品のリストとトランザクションの処理におけるコンプライアンスの問題に対応して行われると述べ、次のように語っています。
会員は、販売国(中国)に適用される関連法規を遵守する責任があります。各国のポリシー変更を追跡し、それに応じて管理ポリシーを調整します。
今回のAlibabaのポリシー変更は、中国政府によって最近厳しさが増している仮想通貨の採用に対抗するための規制強化発表後すぐに行われており、影響を大きく受け、販売禁止に踏み切ったものとみられています。
中国では、大手仮想通貨取引所のBinanceやHuobiなどが一部サービスを停止したほか、イーサリアムマイニングプールのSparkpoolに至っては、完全操業停止を発表しています。