今月16日頃、世界規模のTwitter乗っ取り事件によって、多くのユーザーがハッカーのビットコインアドレスにビットコインを送ってしまう事件が起こりましたが、この事件で一番被害に遭ったのは日本人であると言われているようです。
これは、ブロックチェーンの不正取引の履歴を追跡しているフィリップ・グラッドウェル氏が提唱していることで、日本の取引所から犯人のビットコインアドレスに送金された金額が一番多いことが理由であると述べています。
日本人は仮想通貨人口が多い故に、このような被害にも遭いやすいのかもしれません。
Twitter仮想通貨詐欺の一番の被害者は日本人
ブロックチェーンの不正取引に詳しいフィリップ・グラッドウェル氏は、今回起こった大規模なTwitter乗っ取りによる仮想通貨詐欺で、最も被害を食らったのは日本人であると述べました。
これは、日本の仮想通貨取引所とみられるアドレスから、ハッカーのビットコインアドレスに送金された金額が最も多いことが理由だそうです。
今回乗っ取り被害に遭った著名人は、オバマ大統領やビルゲイツ、イーロンマスクといった海外の人物ばかりなので、日本人の被害が多いということに驚きの声が挙がっているようです。
日本人の信用しやすい性格が仇となったか
ハッキングが起こったのは日本時間の早朝である為、日本人をターゲットにしたわけではないようですが、それでも多くの被害に遭ってしまった理由として、日本人特有の信用しやすい性格が原因となっているのかもしれません。
特に、日本人はフォロワー数が多くて影響力がありそうな人物の発言を信用してしまう傾向が高く、今回のハッキングとの相性は最悪だったようです。
最近では、お金ばら撒き系の詐欺も流行っていますが、この詐欺も詐欺師のフォロワー数が少ないと全く引っ掛からないのに対して、詐欺師のフォロワー数が多いと、何の疑いもなく応募をする人が多数集まることから、いかにフォロワー数を信用しているかが伺えます。
海外の被害が少ないのは取引所のおかげか
日本人が騙されやすいというのもありますが、海外では取引所が尽力したおかげで被害が少なかった可能性も高いようです。
海外の大手仮想通貨取引所CoinBaseは、犯人のビットコインアドレスへの送金を早急に禁止したおかげで、約1100人以上の顧客の資産を守ったと発表しています。
もし、この送金停止措置が遅れていた場合、日本人が受けた被害よりも遥かに多い、30BTC以上の被害が発生していたと推測されており、いかに取引所の対応が重要だったかが明らかになりました。
不明瞭な犯人の動機
今回の乗っ取り詐欺事件で疑問視されているのは、何故犯人がTwitterを乗っ取ったのかです。
一見、ビットコインを要求していることから、金銭目的の犯行だと思われているようですが、金融に詳しい人たちはお金以外の目的があるとみているようです。
その理由として、金銭目的なのであれば、もっと効率的で安全な方法があったことが挙げられます。
例えばですが、Amazonのジェフベゾス氏やテスラのイーロンマスク氏のアカウントを乗っ取った場合、ビットコインを要求するよりも、会社に悪影響な発言をおこない、その会社の株のショートポジションを抱えた方が圧倒的に効率が良いでしょう。
安全性についても、この方法ならばビットコインで要求するより遥かに足が付くリスクが少ないはずです。
凄腕のハッカーがここまで考えが及ばなかったとは思えません。
その為、超有名人のTwitterをハッキングするリスクを抱えてまで、あえてビットコインで要求する理由があったのではないかと推測されています。
一部では、ビットコインを世界に認知させるための手段ではないかとも言われていますが、真実は定かではありません。