VeChain Foundationは、中国動物衛生および食品安全アライアンスメンバーとして、
中国の130社の企業にサービスを提供することが明らかになりました。
9月17日の発表によると、VeChainはアライアンスにおける唯一のパブリックブロックチェーンテクノロジープロバイダーであり、
中国130の企業の技術およびインフラストラクチャのサポートを提供する予定であるとのことです。
同じアライアンスメンバーにはスターバックスの中国子会社、マクドナルド、ウォルマートなど、
130社以上の大手企業が加盟しているとのことです。
しかし、今回の発表では、パートナーシップの規模に関する詳細や具体的な内容などは明らかにされていません。
VeChainが加盟することにより食品安全の分野に、
パブリックブロックチェーン技術が導入されることになるとのことです。
中国のトレーサビリティ問題
中国では食品偽装問題や産地偽装問題など食品に関する問題が相次いでおり、
今年には新型コロナウィルスの発生も相まって、特に食品へのトレーサビリティへの関心が高まっています。
中国の動物衛生および食品安全アライアンス(CAFA)は現在、
Food Trustトレーサビリティプログラムを使用しており、
QRコードを使用して消費者に孵化場、農場、生産、環境データ、認証、テストレポートに関する情報を提供しています。
しかし、中国の食品トレーサビリティには3000億ドルの巨大市場があると考えられており、
これだけのトレーサビリティを行うには財務管理やプラットフォームなど様々な課題があるようです。
そこで近年、食品安全のソリューションとして、ブロックチェーン技術に注目が集まっているようです。
トレーサビリティにブロックチェーン技術を採用することによって透明性、
産地偽装の減少、財務管理の強化を行うことができる他、
大規模なデータ管理までを行うことができると期待されています。
VeChainはブロックチェーンプロバイダー企業としてこれらのFood Trustトレーサビリティプログラムに基づいて、
中国全体でCAFAが農場からテーブルへのトレーサビリティシステムを構築するのを支援する予定とのことです。
VeChainのブロックチェーンシステム「VeChain Thor」
今回、VeChainが食品安全アライアンスに選ばれた理由として、
VeChainが持つ独自のブロックチェーンの存在が大きいようです。
というのも、VeChainは主にエンタープライズでの利用を想定したブロックチェーンである「VeChain Thor」を利用しており、
開発者はワンクリックでVeChain Thorをデプロイできるため、
企業向けにブロックチェーンを構築するのに適しているようです。
VeChainはNFCやRFIDなどをはじめとする、
5種類のIoTタグやデジタルID管理用のデバイスを販売している企業で、
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたソリューションを提供しています。
VeChainの責任者は「アライアンスのすべての企業メンバーは、
食品の主要なプロセスを不変かつ安全な方法でブロックチェーンに記録し、
消費者と企業の間の信頼を橋渡しすることができます。
トレーサビリティは、栽培、加工、包装、ロジスティックスから小売りなど幅広く利用されます。」と述べています。
VeChainの食品やその他の商品のトレーサビリティプラットフォームは、すでに中国のウォルマート、
自動車メーカーのBMWやBYDオートなどの企業で利用されており、
監査法人PwCおよび認定レジストラDNV GLとパートナーシップを結んでいる実績もあります。