XRPは4月以降、落ち着いた値動きが続きます。
一方で移動平均線ではデッドクロスが迫っており、下降トレンドへの転換が近い印象です。
リップル社とSECの裁判の動向も一段落しており、決め手がなければ価格が下がりはじめるかもしれません。
最近のXRPの値動きを見ていきましょう。
要点
【4月10日~17日】XPRの価格推移
直近のXRPの値動きを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
XRPはやや価格水準が上がっており、全体的には緩やかな上昇傾向です。
しかし3月下旬ほどの勢いはありません。
たとえば3月21日には、始値が48.449円に対し、終値が63.391円になりました。
1日だけで約30.8%の値上がりです。
しかし最近のXRPに、大きく価格を押し上げるほどの決め手はありません。
直近のXRPでは、4月13日~14日の価格上昇がもっとも目立っています。
13日の始値は65.383円でしたが、14日の終値は68.689円まで伸びていました。
この間の上昇率は、約5.1%です。
以後は一進一退ですが、価格変動の小さい状態が続いています。
XRPは4月10日からの週でも価格水準を少し上げました。
しかし一時期ほどの勢いは見られません。
XPRにはデッドクロスが迫る
移動平均線つきのチャートでは、XRPにデッドクロスが迫っています。
以下のチャートで青い線は5日分の短期線、赤い線は25日分の長期線です。
上のように赤い線が急上昇を続けていますが、青い線の上昇カーブは緩いといえます。
このままいくと、デッドクロスが起きるかもしれません。
デッドクロスは短期の移動平均線が、長期線の上から下へ抜けてしまうことです。
これが起きると、価格が下降傾向になりやすいといえます。
今回もデッドクロスが起きるとXRPの売り注文が殺到して、相場の下落に拍車をかけるでしょう。
以上からXRPでは、上昇から下降への転換が近い可能性があり、注意が必要です。
裁判特需の一服で落ち着いた値動きか
XRPの最近の落ち着いた値動きは、裁判特需の一服が要因とされます。
3月下旬に、裁判特需と思われる価格の急上昇がありました。
しかし4月に入るとその機運が弱まり、利益確定売りと買い勢力がぶつかり合っているのでしょう。
Cointelegraphは、3月21日におけるXRP急上昇の要因として、リップル社とSEC(証券取引委員会)の裁判の進展を挙げました。
アナリサ・トーレス連邦地裁判事が、双方が出した専門家の証言を、略式判決の判断材料から外したのです。
このような背景もあり、3月末前後のXRP相場では70円超えがありました。
たとえばGMOコインの日足チャートでは、3月29日に75.045円の高値を記録しています。
XRPは3月下旬に価格の急上昇を示しました。
しかし裁判の動向が一段落したあとは、緩やかな上昇トレンドにとどまっています。
最近のリップル社の動向
リップル社は、13日に仮想通貨の流動性サービスを始めました。
「Ripple Liquidity Hub」という名前で、仮想通貨取引やその関連情報を扱う企業への提供を想定しています。
最適価格で資産調達をしやすく、管理方法もシンプルであることから、企業運営の円滑化に貢献するでしょう。
発表当日の13日から14日にかけて、XRPは価格を伸ばしています。
リップル社が仮想通貨取引の運用について、新しいサポートを打ち出したからでしょう。
投資家からの前向きな評価がうかがえます。
今後もリップル社の動向によっては、相場が刺激を受けるでしょう。
そうなればデッドクロスも回避できるかもしれません。
まとめ
最近のXRPは裁判特需が落ち着いたようです。
それでもリップル社による流動性サービス提供が、相場に一時的な刺激を与えました。
以上の背景から、緩やかな上昇傾向は続いています。
しかし移動平均線ではデッドクロスが近づいており、下降トレンドへの転換時期を読む必要があります。
現在XRPで含み益を持っている方は、利益確定のタイミングをよく考えましょう。