要点
・公開された「Q(Quarter)2 2020 XRP Markets Report(第2四半期の市場レポート)」によると、18.6倍に価格が高騰していることが分かりました。
XRP第二四半期レポート公開
画像引用 Ripple「Q2 2020 XRP Markets Report」
ブリッジ通貨として世界であらゆる決済に用いられる事を目指したプロジェクトの元、誕生したリップル(Ripple)が、2020年第2四半期の市場レポートを8月3日に公開しました。
リップルでは四半期ごとにXRP市場レポートを公開しており、四半期ごとの取引所などへの販売であるプログラムセールや機関投資家などへの直接販売および更新、Xpring、RippleNetパートナーシップなどに関連するXRP関連を公開しました。
リップルではXRP保有者として、積極的なコミュニケーションと透明性があるとの信条の元で、市場において信頼を築き、オープンなコミュニケーションを育み、業界全体で水準を上げるよう求めることを目的として毎回発表しています。
リップルレポートの内容
Q2 2020 XRP Markets Report(2020年4月~6月)の売り上げ条項を見てみると、前年の2019年と比較して11倍の伸びを見せていますが、XRPの売上自体は第2四半期にて急増しています。
XRPトークンの売上高は、2020年第2四半期のXRPの総売上が、Q1(前の四半期)の175万ドルに対して3億2,550万ドル。18.6倍にまで急伸しています。
リップルでは2019年のQ3(第3四半期)よりおよそ1年の間、プログラムセールをストップしており、店頭販売(OTC)がプログラマティック(自動取引)の売り上げよりも優先しており、RippleNetのオンデマンド流動性(ODL)の顧客に対してXRP流動性を向上させる取り組みの一環で停止していると海外メディアでも報じられています。なお、RippleNetは、2019年の中頃から2020年までのODLトランザクション量が前年比11倍に増加しているとのこと。
クロスボーダー決済・送金ネットワークプロトコルを開発すアメリカのフィンテック企業で、RTXP(ripple Transaction protocol=リップル・トランザクション・プロトコル)と呼ばれるインターネット・プロトコルを開発していることで知られるリップル・ラボ(Ripple Labs)社は、XRP流通市場の買い手としても広く知られている。
Rippleが直面する問題とは
Ripple社は価格が驚く急上昇で評価が高まっているだけではありません。
朗報のもたらされている一方で、XRP売上に関する情報はあまりなく、Ripple社がこれまでと比べて早いペースでコインを投棄していることやで非難を集めている側面もあります。
同社は、XRPの流動性を改善させる方法として、自社株買いに関与しているとして、Ripple社のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)へ批判が集まっています。
また、XRPを長期にわたってトークンの有用性を誇張・過大評価しており、2018年5月3日から集団訴訟の被告側として渦中に現在も存在しています。
集団訴訟の原告団は、XRPが証券に該当しているにも関わらず、SEC(アメリカ証券取引委員会)へ届け出(申請)をせず、違法に販売していたと主張しています。
訴状によると、2018年1月に、650XRPを購入した原告団の一人が、1月中旬にステーブルコインの一つであるテザー(tether/USDT)に交換して売却。
リップルラボによって利益を見込めるとの過剰宣伝によってXRP購入への誘導があったと主張し、Ripple社へ、総額約3億ドル以上ののぼる個人投資家への売却金の撤回、およびXRPの価値の信頼性構築を要求していました。
しかし、当初訴訟は長期化するとみられていなかった集団訴訟ですが、まだまだ終息の気配を見せておらず、2020年3月には、ガーリングハウスCEOがXRPの長期保管や売却に関与していた疑いも浮上しており、ガーリングハウスCEOは、XRPトークンの有用性を過大評価していることは誤りであると証明できないと主張しています。