要点
・Ivanov氏が未来と呼ぶDeFiについて、業界全体での誇大宣伝が心配と語っています。
Waves CEO が次のバブルと指摘のDeFi系ICO
Waves Associatioin創設者兼最高経営責任者であるサシャ・イワノフ(Sasha Ivanov)氏が、DeFi(分散型金融)投資スペースで発生する可能性のある「ICOバブル」について警告を発しました。
Please let's not make a new ICO bubble out of #DeFI
— Sasha Ivanov (@sasha35625) June 23, 2020
https://platform.twitter.com/widgets.js
今月23日にイワノフ氏が発信したツイートには
(日本語訳)
DeFiから新しいICOバブルを出してはいけない。
What's funny about the current #DeFi state - it's mostly trying to replicate what we've already got (CeFi), but for #crypto.
So you're gonna have all the usual fun - bubbles, defaults, bank runs, scams, hacks, court cases... you name it.
— Sasha Ivanov (@sasha35625) June 23, 2020
https://platform.twitter.com/widgets.js
(日本語訳)
現在のDeFiはクリプトでCeFi(集権型金融システム)を複製しようとしている。
バブル、デフォルト、銀行の実行、詐欺、ハッキング、訴訟など、いつもの楽しみをすべて持つことになります。
とツイートしています。
DeFiとCeFiについて
DeFiを正しく理解するには、CeFiとの違いを正しく知ることが重要です。
多くの方が既存金融と仮想通貨の違いを理解していますが、仮想通貨の中にも、DeFiとCeFiがあり、この2つの違いを明確に理解しているという方は少ないのではないでしょうか。
CeFiにより、ユーザーはビジネスの背後にいる人々を信頼し、資金を倫理的に管理し、ビジネスが提供するサービスを実行します。
DeFiはユーザーが提供するサービス上で実行することを目的として、技術が機能することを信頼しています。
どちらも、仮想通貨関連の幅広い金融サービスを提供していますが、上の図は、利用可能なサービスの多くと、2者の違いを表しています。
CeFiは柔軟性が高く、柔軟性から得られるメリットには、法定変換、クロスチェーン交換、および資金処理によって顧客を直接支援する機能などが含まれ、顧客のニーズに迅速に適応できます。
DeFiはCeFiに比べると柔軟性はないものの、金融サービスで使用するメリットには、個人情報や資金の保管をあきらめる必要がないという点です。
同意なしに情報が使用されたり、資金が盗まれたりするリスクが大幅に減少し、利用可能なサービスを見逃すことなく、人々が独立して資金を管理できるようにしています。
※参考サイト TOTOL「CeFe vs.DeFi」
イワノフ氏の警告内容とは
同氏が発信した一連のツイートによると、イワノフ氏は、2017年にDeFiプロジェクトへの関心の急増が初期のICO(Initial Coin Offering)プロジェクトへ資本が突然一気に流入した事例を例えに、DeFiは未来だが、成長サイクルのバブルの部分が訪れようとしている。
これは長期的な発展に悪影響を与える可能性があると述べています。
同氏は、DeFiの現在の形態が既存の金融システムのほとんどのケースでモデルにしていること。
それこそが今度はバブル、ハッキング、デフォルトといった予測可能なサイクルにつながると説いています。
イワノフ氏の見方では、DeFiトークンはユーティリティトークンであり、評価を与えるメカニズムを備えているが、依然として将来の市場の変動や価格暴落のリスクが伴っているにもかかわらず、価格評価方法が時折不適当になっている。
その様な状況こそ、バブルのような状況につながるだろうと述べている。
DeFi製品について、単純なICOトークンよりも本質的に洗練されているがゆえに、構造は複雑で、専門知識に乏しい投資家には時としてICOより魅力的に映る様です。
しかし、その一方で複雑が故に投資家の大量流入を防げるかもしれず、ボラティリティ(価格変動)と暴落が起こった時には、投資家は深刻な状況に悩まされる可能性が高いと、イワノフ氏は語っています。
急増するDeFi
Cointelegraphが報じた様に、今年5月に入り、DeFi資産は昨年同時期比で10倍に急増しています。
その一方で、時間の経過に伴うDeFiユーザーは総数にして60万人近くに達しているという。
その結果、2020年には多くのDeFiベースのトークンが急増し、一部のトークンは過去1週間だけで 60%を超える増加を示していると報じています。