Coinpostは15日、イーサリアムのパブリックテストネット「Goerli」が、次期アップグレード「上海(Shapella)」を受けたと報じました。
これが最後のテストネット演習なので、あとはメインネットのアップグレードを残すのみです。
イーサリアムの生まれ変わりが、だんだんと近づいてきました。
Goerliへの上海実装と、今後の展望を見ていきましょう。
要点
最後のテストネット「Goerli」で上海アップグレードが完了
イーサリアムでは15日、最後のテストネットであるGoerliでの上海アップグレードが完了しました。
テスト段階がすべて終わったのです。
残すはメインネットでのアップグレードのみになりました。
今回のアップグレードでは、すべてのテストネット利用者が、イーサリアムを出金できる可能性があります。
上海の目的は、バリデーターの出金機能制限の解除だからです。
仮想通貨のステーキングでは、自由に出し入れできる状態が欠かせません。
イーサリアムメインネットには、まだその機能が備わっていないのです。
またテスト段階完了により、メインネットでの実施も近づきます。
複数回のテストを重ね、問題がないと確認されたからです。
しかしCoinpostの15日報道では、まだGoerliへの上海実装のアップグレードをまだしていないノードが見られます。
加えてバリデータ参加数が30%弱しかないようです。
Goerliの上海実装に対して、まだ警戒する人がいるのでしょう。
もしくは実装を周知されていない層があるのかもしれません。
いずれにしてもメインネットでのアップグレードは待ったなしです。
そのときの結果が楽しみになってきました。
Goerliでの上海実装について、Twitterでは以下の口コミがあります。
これまでのアップグレードをめぐる動き
イーサリアムはこれまで、上海アップグレードの進捗状況を逐一明かしてきました。
2022年の「The Merge」実装からの主な動向を見ていきましょう。
日時 | 内容 |
2022年9月15日 | The Merge実装 |
2023年1月23日 | 上海に向けたメインネットのシャドーフォーク |
2023年2月8日 | 公開テストネット「Zhejiang」で上海実装 |
2023年2月28日 | テストネット「Sepolia」で上海実装 |
2023年3月15日 | テストネット「Goerli」で上海実装 |
このようにイーサリアムでは、上海に向けて3段階のテストを実施しました。
どれも目立った問題が起きていないため、開発は順調とされます。
メインネットでも良い結果を願いましょう。
いずれにしてもThe Mergeに続く大型アップデートには、期待がかかります。
メインネットでのアップグレードはいつになるのか
Coinpostによるとメインネットでの上海実装日は、まだはっきりしていません。
公式サイトでは2023年3月15日時点で、2023年の第2四半期までとしています。
しかしCoinpostは4月という見方を紹介しました。
本当の実施時期について、情報が入り混じった状態です。
前回のアップグレードだった「The Merge」でも、一時期は2022年前半の予定でした。
しかし延期を受け、最終的には同年9月に完了しています。
上海についても、ある程度の延期は想定しましょう。
一方で本当に順調なら、6月までに行われる可能性もあります。
メインネットでの次期アップグレードについては、続報を待つしかなさそうです。
まとめ
イーサリアムでは上海アップグレードが進んでいます。
15日に予定の全テストネットでの実装が完了し、メインネット段階に近づきました。
しかしアップグレードには延期の可能性もあります。
今後の推移は慎重に見守りましょう。
上海では、ステーキング中のイーサリアムを引き出せる機能の実装が望まれます。
そのためバリデーターを中心に待ち望む人がいるのです。
しかしメインネットでの実装時期が不明確なので、これからの情報が気になるでしょう。