5月8日以降の週では、イーサリアムとリップルがともに下落傾向になりました。
仮想通貨業界でネガティブニュースが相次いだためでしょう。
短期と長期ともに下落トレンドとなっており、しばらく冷え込みが続くかもしれません。
イーサリアムとリップルの近況を紹介します。
要点
【5月8日～】イーサリアムの値動き
まずはイーサリアムの値動きを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
最近のイーサリアムは、相場的に不調です。
8日と11日に大きめの下落が起き、下落傾向を決定づけています。
たとえば8日の始値は25万2502円でしたが、終値は24万2655円です。
この間の下落率は約3.9％です。
さらに11日には、始値が24万3512円だったところ、終値が23万5726円まで下がっています。
下落率は約3.2％でした。
5月8日からの1週間で、イーサリアムは3％以上下落する日が2つ出ています。
以上から移動平均線も短期の5日線が、長期の25日線からやや下へ離れました。
ゴールデンクロスは遠ざかり、しばらく下落傾向が続く予感がします。
12日以降は価格上昇の日が目立っており、これが回復の兆しになるかもしれません。
しかし5月8日以降に集中的な下落が複数回起きている以上、今後も同程度以上の値下がりに注意してください。
【5月8日～】リップルの値動き
次はリップルの値動きです。
GMOコイン販売所の日足チャートで見ていきましょう。
こちらは8日の下落が大きく目立っており、価格水準を下げています。
この日の始値は60.072円でしたが、終値は55.749円でした。
1日だけで約7.2％のダウンです。
同時期のイーサリアムでも、1日でここまでの下落率はありません。
一方で11日は始値が56.562円に対し、終値が55.019円です。
この間の下落率は約2.7％でした。
しかし翌日には終値が56.495円まで回復しており、このぶんのダウンはほとんど取り戻しています。
リップルでも移動平均線は、短期線が長期線より下の方へ離れていきました。
8日の暴落がトレンドにも響いたのでしょう。
12日以降は価格上昇の日が目立っていますが、下落トレンドが続いている以上は、楽観視しづらい状況です。
仮想通貨業界でネガティブニュースが相次ぎ相場に悪影響か
主要アルトコインは、8日と11日の価格下落が目立ちました。
背景として、以下が挙げられます。
・イーサリアムのビーコンチェーンによるファイナライズの機能不全
このように主要仮想通貨で問題が相次いだため、投資家心理がネガティブになったのでしょう。
たとえば8日の下落では、ビットコインの問題が背景とされます。
取引手数料が高騰したり、トランザクションが詰まったりしたからです。
その影響により、Binanceなどで一時的な送金停止措置も起きました。
取引所の機能が停まったというニュースが、投資家心理を後ろ向きにさせたのでしょう。
原因として手数料高騰がわかり、仮想通貨を持ちづらくなって売り注文が殺到したとも考えられます。
11日の下落は、イーサリアムのトラブルが原因とされます。
コンセンサスレイヤーにおいて、確定を示すファイナライズが一時的に停止したり、遅延したりしました。
これらは提案を受けた新規ブロックを確定できない状態です。
ブロック生成がうまくいかないことが報じられたため、イーサリアムで狼狽売りが起きたのでしょう。
以上の動向が、ほかのアルトコイン市場にも影響を与えたようです。
このように仮想通貨のネガティブなニュースが相次ぐと、イーサリアムやリップルの市場も冷え込むでしょう。
日々更新されるニュースの影響を見ながら、買いや売りを慎重に判断してください。
まとめ
イーサリアムとリップルは相場が下落傾向です。
ビットコインの取引手数料高騰化や送金詰まり、イーサリアムのブロック生成をめぐるトラブルなどが原因とされます。
5月は仮想通貨のシステム上の問題が相次ぎました。
以上の傾向が一服すれば、価格回復を迎える可能性もあります。
しかし実際のイーサリアムとリップルは、上昇に向けた決め手が見られないため、今後の冷え込みにも注意が必要です。
