目次
1. 2025年、暗号資産税制が大きく変わる！？
2023年12月に改正された法案により、2024年1月1日より、法人が保有する第三者発行暗号資産の期末時価評価課税が撤廃されました。これは、日本の暗号資産税制における大きな変化の一つと言えるでしょう。
そして、2025年さらなる改正が期待されています。日本ブロックチェーン協会（JBA）は、2024年7月、2025年度の暗号資産に関する税制改正要望書を政府に提出しました。この要望書では、個人の暗号資産取引にかかる利益に対する課税方法を、総合課税から申告分離課税に変更し、税率を一律20%とすることなどを求めています。
2. 業界団体が描く未来像：活性化と国際競争力強化
JBAの要望書は、暗号資産市場の活性化と、日本の国際競争力強化を目的としています。
活性化
申告分離課税の導入により、個人の税負担が軽減され、暗号資産取引への参入障壁が低くなることが期待されます。また、損失の繰越控除制度の導入により、長期的な投資を促進する効果も期待できます。
国際競争力強化
近年、欧米諸国では、暗号資産に関する税制改正が進んでいます。例えば、米国では、2021年にインフラ法が成立し、暗号資産マイニング事業者の税制優遇措置が設けられました。
日本も国際競争力を強化するためには、欧米諸国に追随する形で、暗号資産税制を整備していく必要があると考えられます。
3. 日本の課題：法整備の遅れと社会理解の不足
日本の暗号資産税制は、欧米諸国と比べて整備が遅れていると言われています。また、暗号資産に関する社会理解もまだ十分とは言えません。
法整備の遅れ
日本の暗号資産税制は、2019年に初めて導入されましたが、その後の改正は限定的です。欧米諸国では、暗号資産に関する法整備が急速に進んでいるため、日本は遅れを取っていると言えます。
社会理解の不足
暗号資産は、まだ新しい技術であり、その仕組みやリスクについて理解していない人が多いのが現状です。暗号資産税制を整備していくためには、社会全体の理解を深めることが重要です。
4. 2025年、暗号資産税制はどう変わるのか？
JBAの要望書がそのまま反映されると、2025年度から個人の暗号資産取引にかかる利益に対する課税方法が、総合課税から申告分離課税に変更され、税率が20%になる可能性があります。
しかし、政府がどのような改正を行うかはまだ決まっていません。今後、関係機関による議論が進むことが予想されます。
5. まとめ：暗号資産税制改正は、日本の未来を左右する
2025年、暗号資産税制がどのように改正されるのか、注目が集まっています。暗号資産税制改正は、日本の暗号資産市場の活性化と、国際競争力強化に大きな影響を与える可能性があります。
関係者による議論を注視し、日本の暗号資産の未来を見守っていきましょう。
