三菱UFJ信託銀行株式会社(以下、三菱UFJ信託銀行)は、2023年9月11日のプレスリリースで、株式会社Progmat(以下、Progmat)の設立を発表しました。
みずほ信託銀行株式会社、三井住友信託銀行株式会社など7社との提携で運営されます。
以上にともない三菱UFJ信託銀行を含む8社は、Progmat設立の株主間契約締結に合意しました。
これにともないステーブルコイン発行も、2024年前半の見通しとわかっています。
Progmat設立について、詳しく見ていきましょう。
要点
Progmatは8社協業体制
三菱UFJ信託銀行が、株式会社としてのProgmatの設立予定を明かしました。
同社はデジタル資産全般のマネジメント基盤になります。
さらに会員企業数214社の「デジタルアセット共創コンソーシアム」の運営も行う見通しです。
Progmatの正式な設立日は10月2日になります。
新会社は、以下の8社による協業体制です。
・みずほ信託銀行株式会社
・三井住友信託銀行株式会社
・株式会社三井住友フィナンシャルグループ
・SBI PTSホールディングス株式会社
・株式会社JPX総研
・株式会社NTTデータ
・株式会社Datachain
いずれも大手企業なので、高水準のノウハウを共有するでしょう。
提携関係の8社は、Progmatを通したデジタルアセット市場の発展を目指します。
世界的に仮想通貨、ステーブルコイン、CBDCなどが注目されているからです。
日本国内でも便利なデジタル資産や、関連ツールが望まれます。
以上からProgmatは、日本国内のデジタルアセット市場に大きな影響を与えそうです。
X(旧Twitter)では以下の口コミがありました。
デジタル資産の利便性向上を目指す
Progmatを通し、パートナー企業8社はデジタル資産の利便性向上を狙います。
既存の証券市場や決済市場との違いは、デジタル特有の使いやすさだからです。
そこで金融やブロックチェーンなど各分野の大手企業が集まり、新しいノウハウを共有します。
三菱UFJ信託銀行は、すでにデジタル資産関連システムを世に出しており、他社との協力が期待される状況です。
同社はこれまで、以下の開発を進めてきました。
・Progmat UT基盤:ユーティリティトークンを扱う
・Progmat Coin基盤:ステーブルコインを扱う
・Token Manager、Token Wallet:各種デジタル資産対象のウォレットサービス
三菱UFJ銀行は、既存の開発ノウハウを他社と共有して、新しいサービスを打ち出すでしょう。
Progmatでは、デジタル資産市場における共通インフラ構築が望まれており、ノウハウの共有がカギになりそうです。
国内ステーブルコインは2024年前半に発行開始か
Progmatでは協業8社が、国産ステーブルコインの共同検討を進めています。
CoinDesk Japanによると代表取締役に就任予定の齊藤達哉氏は、2024年前半の発行開始を見据えています。
2023年6月の改正資金決済法施行により、国内でステーブルコインが規制緩和を受けました。
しかし第1号業者によるライセンス取得には、少なくとも約1年かかる見通しです。
以上から国内ステーブルコイン発行は、早くても2024年前半になるでしょう。
検討対象である国内ステーブルコインは、イーサリアムチェーンを利用します。
発行依頼者は三菱UFJ銀行に決まりました。
Progmatの設立予定により、ステーブルコインの見通しも少しずつ判明しています。
2024年前半になれば、全容がわかるかもしれません。
まとめ
三菱UFJ信託銀行を含むパートナー企業8社が、10月にProgmatを設立します。
国内でもデジタル資産が注目を受けており、ニーズに応えるためのツールが欠かせません。
Progmatでは、ステーブルコインや関連ツールの開発が予定されています。
今後のProgmatの動向次第では、デジタル資産市場が大きく変わるでしょう。
なかでも国内ステーブルコインの全貌に、注目が集まりそうです。