イーサリアムの開発陣は、次期アップグレード「Dencun」を目指しています。
順調なら2023年後半に導入の予定です。
アップグレードによって、レイヤー2のトランザクションコストの軽減が期待されます。
最近は新テストネット「Holesky」の立ち上げを目指していますが、1週間程度の延期がありました。
しかし起動の見通しは消えておらず、影響は小さいでしょう。
Dencunの概要と、近況をまとめました。
要点
Dencunとは?
Dencunとは、イーサリアムの開発陣が目指す次期アップグレードです。
2023年6月に大まかな計画がまとまりました。
順調だった場合の起動予定もわかっており、注目を集めそうです。
Dencunは2つの層のアップグレードの一種です。
実行レイヤーは「Cancun」、コンセンサス層は「Deneb」と呼ばれ、2つを組み合わせてDencunと呼ばれます。
イーサリアムはこれまで、何度もアップグレードを繰り返してきました。
最近では2022年9月に「The Merge」、2023年4月には「Shapella」が実行されました。
このようにアップグレードの成功を重ねており、次回にも期待がかかります。
Dencunはイーサリアムの新しいプロジェクトとして、仮想通貨業界の関心を集めるでしょう。
Dencunのメリット
Dencunのメリットは、レイヤー2のコスト削減です。
次期アップグレードでは、さまざまな変更が予定されています。
メインはEIP-4844「プロト・ダンクシャーディング」で、レイヤー2からレイヤー1へのデータ転送コストを削減します。
コスト削減が実現すれば、ブロックチェーンとしての運用が楽になるでしょう。
以上によりレイヤー2では、トランザクションコストを削減できます。
このような手数料は、ブロックチェーン運用時の課題でした。
高すぎると利益に悪影響を及ぼすからです。
レイヤー2はスケーラビリティ問題の解決に重要なので、ローコストでの運用は欠かせません。
以上からDencunは、イーサリアムの利便性を高めるでしょう。
レイヤー2のコスト削減により、ブロックチェーンとして使いやすくなりそうです。
新テストネットが1週間の立ち上げ延期
Dencunに向けて、最近は新テストネットのHoleskyが開発を受けました。
しかしCoinpostの18日報道によると、Holeskyの立ち上げは約1週間後に延びています。
設定ミスによりプログラムをスタートできなかったためです。
立ち上げの見通しはあるので、開発への影響は小さいでしょう。
Holeskyは旧テストネットであるGoerliの代わりとして、期待されています。
テストネット用として16億ETHトークンを組み込んでいるのが特徴です。
積極的な投資により、開発者の作業範囲が広がりました。
以上からHoleskyでは、イーサリアムの利便性アップや、応用に向けたさまざまなプログラムが作られるでしょう。
今後はステーキングやプロトコル開発などの実験に使われる見通しです。
稼働開始によって、積極的な活用が見込まれます。
まとめ
イーサリアムは次期アップグレードとしてDencunを控えています。
成功すればレイヤー2のトランザクションコスト削減ができるでしょう。
イーサリアムの利便性アップに貢献しそうです。
次期アップグレードに向けて、新テストネットのHoleskyも開発されました。
立ち上げ予定が延期していますが、アップグレードへの影響は少なそうです。
このようにイーサリアムは次の変革に向け、準備を着々と進めています。