要点
・ステーブルコイン「ルピアトークン」を上場
Binanceがインドネシア取引所Tokocryptoに出資
画像引用先 Binance blog
そんな中、世界最大クラスの中国系仮想通貨取引所のBinanceが、今月12日に世界第4位の人口を誇るインドネシアの仮想通貨取引所Tokocrypto(トコクリプト)に出資したことを発表しました。
Tokocryptoの共同創設者兼CEOのPang Xue Kai(パン・シュエカイ)氏は
ブロックチェーンエコシステムを通じて開かれた金融もたらすというビジョンを加速させていきたい。
(引用先 Binance blog)
と、コメントしているほか、同社公式サイトでは
「急速な技術の採用と強力な経済成長、そして世界で4番目に大きい人口により、インドネシアは東南アジアのブロックチェーンエコシステムの主要な中心の1つになるでしょう。Tokocryptoへの投資により、インドネシア市場の刺激的で新たな機会と、経済的自由を一緒に探索することができます。」
(引用先 Tokocrypto)
と述べています。
Tokocryptoは2018年にジャカルタに拠点を置き、始動した新しい仮想通貨取引所です。
人口は約2.55億人(2015年,インドネシア政府統計)のインドネシアの平均年齢は29歳(2018年、日本外務省調べ)で、2019年度の経済成長率はGDP+5.02%という急成長を遂げています。
若い世代はスマートフォンやパソコンなどIT関連機器の保有率が高く、首都ジャカルタではキャッシュレス化も進んでいます。
また、ネット通販分野も急成長を遂げているだけに、まだ仮想通貨の取引率の比較的少ないインドネシア市場は、仮想通貨関連企業の進出先候補の上位に躍り出ているというのも納得です。
ステーブルコイン「ルピアトークン」を上場
Binanceはインドネシア・ルピアのステーブルコイン『Rupiah Token (IDRT)』を上場させることを公表していました。
先月17日には、ルピアトークン(IDRT)と、BNB / IDRT、BTC / IDRT、USDT / IDRT、BUSD / IDRT以上、4ペアの取引内容を公開し、取引の準備としてIDRTの預金を開始できるようになった事を案内していました。
さらに今月17日にも取引を開始するとして取引ペアを公表。
・バイナンスコイン(BNB)/IDRT
・ビットコイン(BTC)/IDRT
・テザー(USDT)/IDRT
の3ペアが17日にも取引が開始されることが発表されました。
※アメリカドルペッグのステーブルコインBUSDについては発表されていません。
今月14日にはバイナンスのP2P取引サービスで対象となっている法定通貨リストに、インドのルピーと、インドネシアのルピアが追加され、合計13種のフィアット(法定通貨)が利用可能になりました。
ビットコインチャート 1時間足
今年3月、仮想通貨市場は一気に冷え込み、Crypto winter(仮想通貨の冬)ならぬCrypto Midwinter(仮想通貨の真冬)と言える急落で、底値買いする機関投資家から関心が高まっていました。
しかし、今月14日には100万円を超える値上がりをみせ、同日夜にはいったん下がったものの、15日になると再び100万円を超える値動きをみせています。
本日付のビットコインの値動きは、14日未明から急騰した流れを受け、一時100万円を切る下落を見せたものの、すぐに盛り返し、15日13:30時点で1,013,656円、同時刻前日比+1.55%(+15,481円)前後で取引きされています。
イーサリアムチャート 1時間足
仮想通貨ランキング
(画像引用先 CoinMarketCap)
仮想通貨ランキングを見てもわかるように、時価総額の高い順から、ビットコイン、イーサリアム、テザーの3銘柄が前日同時刻比で+の成長をみせています。
まとめ
経済成長著しいインドネシアをBinanceが出資したうえでステーブルコインを上場させたのは、それだけインドネシア市場に注視しているとみられます。
経済成長がすさまじく、購買意欲の高いインドネシアですが、世界最大のイスラム教徒を抱えています。
仮想通貨に対しては、シャーリア法に則った解釈が二転三転しており、法的位置づけがあいまいな状況が続いています。
今後Binance社がどのような事業展開を実施していくのかが分かれ目となりそうです。