SBIホールディングス株式会社(以下SBI)は27日のプレスリリースで、Circle Internet Financial(以下Circle)と、包括的業務提携の基本合意書を締結しました。
CircleはステーブルコインUSDCを発行しており、SBIは国内流通を目指します。
2023年は国内におけるステーブルコイン関連の規制が整備されたため、米ドルと価値連動するタイプも、今後日本で活躍するでしょう。
SBIのプレスリリースや、USDCの特徴を解説します。
要点
SBIがUSDC発行企業との提携で基本合意書を締結
SBIは27日に、Circleとの業務提携を発表しました。
今回の業務提携では、以下のプランを見据えています。
・Circleの銀行口座開設
・Web3関連サービスの普及に向けた協力
SBIは以上の3つについて、Circleとの包括的業務提携を行います。
SBIがとくに注力するのは、USDCの国内流通です。
上場すれば、国内のステーブルコイン市場の新勢力になるでしょう。
日本ではすでに、複数のステーブルコインが知られています。
たとえばジパングコインは、金価格と連動するしくみで、日本ではDMMビットコインやbitFlyerで購入可能です。
さらに円やドル、ユーロ建てが可能なプログマコインも、三菱UFJ信託銀行の主導により開発が続いています。
SBIは、海外で流通済みのステーブルコインを日本に導入し、市場をリードする狙いです。
ビジョンの実現に向けて、体制を整えています。
X(旧Twitter)では、以下の口コミがありました。
SBI VCトレードでUSDC上場か
SBIはCircleとの提携を通し、仮想通貨取引所のSBI VCトレードに、USDCを上場させる見通しです。
日本のステーブルコイン市場拡大のため、第一弾としてUSDCの国内流通を目指します。
USDCの健全な提供のため、Circleと緊密な連携を取り、関連規制への対応で協力する方針です。
このようにSBIは、海外ステーブルコインの活用に向け、着々と準備を進めています。
SBIのプランの背景は、2023年に施行された改正資金決済法です。
ここでは担保型ステーブルコインが、法定通貨に裏づけられたものとして定義されました。
USDCは米ドルと1対1で交換できるため、米ドルに裏づけられた担保型ステーブルコインに当てはまります。
SBIはステーブルコインの規制整備を受け、USDCの国内流通が可能と考えたのでしょう。
海外ステーブルコインの導入事例は、2023年の国内で珍しいとされます。
SBIの画期的なプランは、成功するのでしょうか。
USDCとは?
USDCとは、米ドル価格と連動するステーブルコインで「USDコイン」とも呼ばれます。
具体的には約80%の短期米国債、約20%の現金預金が裏づけられるしくみです。
そのため米ドル関連の資産運用として役に立つでしょう。
ステーブルコインは一般的な仮想通貨より相場が安定しやすいので、USDCは資産運用の選択肢になりやすいといえます。
USDCはイーサリアムブロックチェーン上で運用されています。
そのためメタマスクのようなイーサリアムウォレットでの管理が可能です。
従来のイーサリアムとの分散投資にも活かせるでしょう。
ソラナをはじめ他のブロックチェーンとも互換性があるので、個人間取引にも使いやすいといえます。
USDCはステーブルコインでありながら、他のブロックチェーンとの互換性を活かして柔軟に活用できます。
まとめ
SBIがUSDC発行会社のCircleと業務提携を始めました。
SBI VCトレードへのUSDC上場をはじめ、幅広い業務で協力関係を築きます。
USDCは米ドルと価値が連動し、イーサリアムブロックチェーン上で運用されているため、利便性や将来性が高いといえます。
米ドルは国内FX市場でも注目されているため、USDCにも投資家の注目が集まりそうです。
SBIのプランが成功すれば、国内ステーブルコイン市場の拡大も望めるでしょう。