FTXグループの16日公式発表によると、日本部門である「FTX Japan」を含め4事業を売却する見通しです。
破産裁判所に15日付で上記の申し立てをしており、日本支社への何らかの影響が想定されます。
売却はオークション形式で、複数事業の組み合わせ入札も視野に入る状況です。
FTXグループの事業売却の発表と、FTX Japanの近況をまとめました。
要点
FTX Japanなどが売却対象になる
FTXグループは、16日時点で4事業の売却に出る方針です。
対象は以下になります。
・Ledger X:デリバティブ取引所
・Embed:清算およびカストディ用プラットフォーム
・FTX Europe:欧州版FTX
以上が売却対象なのは、スムーズに清算できる可能性からです。
拠点の規制や事業の独立性から、信頼性が残っていて買い手を見つけやすいからでしょう。
たとえば日本版FTXは、金融庁による厳格な規制下で運営を受けています。
そして事業の独立性から、買い手がつく可能性があるのです。
今回売却対象になった4事業は、それぞれ裁判所による入札者認可をめぐるヒアリング日程が決まっています。
まずEmbedが2023年2月27日にヒアリングを受ける予定です。
そのあと3月13日にLedger X、3月27日にFTX JapanおよびEuropeが続きます。
上記の日程は、入札期限などのスケジュールが決まっているからです。
裁判所の認可次第で、事業は売却プロセスに入ります。
このようにFTXの残務処理が、本格的に始まりました。
FTXの事業売却について、Twitterでは以下の口コミがあります。
FTX Japanの近況は?
FTX Japanは16日に「サービス復旧に向けた取組みについて(第二報)」をリリースしています。
それによるとFTX Japanは、法定通貨や仮想通貨のスムーズに出金のため、復旧作業を継続中です。
出金プロセス構築のため、日本やベトナムのエンジニアリングチームが独自のシステム開発をしています。
Coindeskによると、もともとFTX Japanは親会社のグローバル版FTXと決済システムが同じでした。
親会社が破綻により決済システムが使えないため、独自のシステム開発にいたっています。
また法定通貨や仮想通貨の出金再開について、12月末までにタイムラインやロードマップを公表予定です。
プロセス構築については、独立の企業再建や情報セキュリティなどの専門家が監督・検証を進めています。
FTX Japanは2022年12月9日に、翌日から2023年3月9日までの新たな業務停止命令や、資産の国内保有命令を受けました。
当該期間中の毎週月曜日に、保管中の資産の関連情報を報告する予定です。
このようにFTX Japanは、近況の透明化に努めつつ、サービス復旧を目指します。
まとめ
FTXグループから、FTX Japanなど4事業が売却を受ける見通しです。
今回の動向により、FTX Japanの業態も将来的に変わるでしょう。
いずれにしてもグループは、経営破綻の残務処理が続きそうです。
FTX Japanでは出金サービス再開のため、独自システム開発などの作業を続けています。
12月末には関連のロードマップなどが公表される予定なので、ぜひ参考にしてください。
このようにFTX Japanは、近況の透明化に努め、顧客の不安を少しでも和らげようとする姿勢が見てとれます。
今後のFTXグループや、日本版FTXの動向を見守っていきましょう。