【要点】
・NFT立ち上げは、ブロックチェーンテクノロジープロバイダーのXooa社が構築し、Polygon Blockchainで作成されます。
・NFTはメディア関連企業だけではなく、さまざまな人や企業が資金調達方法として最も注目されています。
AP通信社がNFTマーケットプレイスを立ち上げ
米・ニューヨークに本拠を構える世界的通信社であるAP通信(Associated Press)が、2022年1月10日(月曜)、独自NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスの立ち上げを発表しました。
ブロックチェーンテクノロジープロバイダーのXooa社がAO通信NFTを構築。
このNFTは、コレクターがAP通信社の受賞歴ある現代的かつ歴史的なフォトジャーナリズムを購入できるようになっています。
同社は世界最大の通信社の1つであり、その運営は175年以上の歴史を有しており、長い歳月において、歴史にまたがる写真や記録の豊富なコレクションを有しており、これらがNFT化されます。
リリースの中で同社は、NFTが2022年1月31日(月曜日)にリリースされ、特定のAP写真家の作品にスポットライトを当て、さまざまなタイトルで数週間にわたって配布される事を明かしました。
NFTの最初のセットは、宇宙、気候、戦争などにおよんでおり、現APフォトジャーナリストから旧APフォトジャーナリストによる写真、デジタルで強化された彼らの作品の描写を特集するとのことです。
なお、同社公式発表によると、名誉あるジャーナリズム賞であるピューリッツァー賞を受賞した写真もNFTに含まれているとのこと。
すべてのNFTには、写真の時間、場所、日付、機器、および技術設定を含むメタデータがあり、これらのNFTの価格は均一化されておらず、それぞれの写真で価格は異なっています。
価格が異なっている理由として、APは非営利ニュース協同組合であるため、NFTの販売から得られるすべての利益は、ジャーナリズムへの資金提供に充てられると同社は述べています。
ポリゴンブロックチェーンで作成
XooaはAP通信社NFTの起動を支援するものの、NFT自体はPolygon Blockchainで作成されます。
同ブロックチェーンは環境に優しく、安価な手数料、迅速な取引プロセスに定評があります。
購入者は、クレジットカードまたはイーサリアム(Ethereum)からNFT購入可能です。
MetaMask(イーサリアムとの対話に使用されるソフトウェア暗号通貨ウォレット)がサポートされる最初のウォレットになりますが、他のウォレットについても順次追加サポートの計画があると同社は述べています。
NFTは、資金を調達方法として人気が高まっています。
同社は、NFTをリリースした初のメディアではなく、ビジネスに焦点を当てた非公開の英語の国際ニュースQuartzと日刊新聞のThe New YorkTimesは記事のコピーをNFTとして販売。
そのほかにも、写真画像代理店のGetty Images(ゲッティイメージズ)のCraig Peters(クレイグ・ピーターズ)最高経営責任者(CEO)も2021年12月にNFTに関心を示しています。
しかし、組織の規模と豊富な歴史を見ると、AP通信社NFTは、ニュース企業からの最大の取り組みの可能性があるとみられています。