Coinpostによると23日の提出書類で、米司法省がバイナンス創業者のCZ(チャンポン・ジャオ)氏に、禁固36か月の求刑を下したことがわかりました。
CZ氏は2023年11月、米国法違反を認めてバイナンスのCEOを退任しています。
判決は4月30日に下される予定で、有罪が想定される状況です。
CZ氏の近況について、詳しく見ていきましょう。
要点
CZ氏に禁固36か月の求刑
バイナンス創業者で元CEOのCZ氏は、米司法省から禁固36か月の求刑を受けています。
CZ氏は、2023年11月に米国法違反に問われていました。
バイナンスの運営において、以下の違反を犯していたとされます。
・マネーロンダリング対策の実施不十分
・経済制裁の規則への違反など
以上からCZ氏は、バイナンスの運営方法が法的に不適切だったと指摘されています。
CZ氏は2023年11月にCEOを退任しました。
米国法違反を認め、規制当局との和解とともに、自身の進退を決めています。
以後は法律違反に対する裁判の結果を待つ状況です。
またCZ氏の弁護側は、裁判での執行猶予判決を求めました。
同氏が5000万ドルの罰金を支払い、法定で有罪を認めたことなどが理由です。
世界的仮想通貨取引所の創業者が、疑惑の人物として世間を騒がせています。
Xでは以下の口コミがありました。
CZ氏は判事に手紙を出していた
CZ氏は2024年2月に、判事へ手紙を出していました。
その内容は自身の行いを謝罪するものです。
同氏は当時のバイナンスのCEOとして、コンプライアンス管理が不十分だったと認めています。
以上からずさんな運営体制について、責任を認める姿勢です。
CZ氏以外にも、彼の家族や友人から情状酌量を求める手紙が寄せられました。
その数は合計で、161通にも及ぶといいます。
世界的仮想通貨取引所の元経営者なので、人徳が厚いのでしょう。
しかし裁判所がどこまで情状酌量を認めるかは不透明です。
CZ氏がバイナンスの運営における全面的な責任を認める一方、関係者からは情状酌量の声が集まっています。
判決は4月30日の予定
CZ氏への判決は、4月30日に決まる見通しです。
禁固36か月が求刑されているものの、判決で禁固期間が前後するかもしれません。
また情状酌量が認められれば、執行猶予判決も視野に入るでしょう。
しかし判決内容次第で、CZ氏はしばらくの期間を刑務所で過ごす可能性があります。
司法からCZ氏への風当たりは厳しい状況です。
以前同氏がドバイへ渡航要請をしたものの、却下を受けました。
今回の事件でCZ氏は約1.75億ドル(約275億円)の保釈金を支払い、自由の身になっています。
しかし禁固刑が決まれば一定期間にわたり、公の場には出られません。
仮想通貨業界のカリスマだったCZ氏だけに、30日の判決に注目する方は多いでしょう。
まとめ
CZ氏は禁固36か月を求刑されており、4月末の判決を待つ状況です。
彼は資金移動業者としての必要な手続きをせず、マネーロンダリング対策の不十分などもわかったため、有罪判決を下されるかもしれません。
CZ氏はバイナンスCEO時代の米国法違反を認めていますが、弁護側や友人、家族などは情状酌量を求めています。
CZ氏の人徳の厚さがうかがえるものの、裁判所の判断への影響はわかりません。
仮に実刑判決が下れば、しばらくは刑務所生活が続きます。
仮想通貨業界を去ったCZ氏に、司法からいかなるジャッジが下されるのでしょうか。