9日にビットコインとイーサリアムが最高値を更新しました。
2つ銘柄はともに記録的な値上げが続いていましたが、同じ日の更新が話題になっています。
現在の仮想通貨市場で何が起きているのでしょうか。
市況と背景を解説します。
要点
目次
ビットコインとイーサリアムの各市況
ビットコインとイーサリアムが9日に過去最高値を更新しました。
GMOコイン販売所の日足チャートで紹介します。
まずはビットコインの市況を見ましょう。
9日22時13分時点で、その日の高値は761万3712円を記録しています。
先月21日からの2日連続下落以来、一進一退の状況が続いていました。
しかし今回は6日からの4日連続上昇での結果だけに、まだまだ勢いは続きそうです。
続いてイーサリアムの市況を見ましょう。
9日22時11分時点で、53万8591円の高値を記録しています。
こちらも6日から4日連続で値上がりしているので、ビットコインとトレンドは似ています。
しかしイーサリアムは10月からコツコツと上昇を重ねた結果です。
同日に最高値を更新した2銘柄ですが、ここ1カ月程度のスパンで見ると、市況の違いも見えます。
今後の価格上昇にも期待がかかりますが、ビットコインとイーサリアムで明暗が分かれるときが訪れるかもしれません。
高騰が続く背景は?
ビットコインとイーサリアムの高騰が続く背景を紹介します。
・ビットコイン関連ファンドへの資金流入
・イーサリアムのバーン量の増加
それぞれの要因を以下にまとめました。
インフレ懸念で仮想通貨の重要性が高まった可能性
ビットコインの価格上昇の背景として、米国を中心としたインフレの懸念が挙がります。
Bloombergの報道によると米国のインフレ連動国際相場が8日に上昇した結果、過去最低の利回りになったからです。
債権の利回りが低くなると、その所有者への利益が望みづらくなります。
インフレによる経済不安の心理も働いているのでしょう。
そこで市況が好調であるビットコインに、多くの人が債権から乗り換えた可能性があります。
このように仮想通貨以外の投資分野の動きも、ビットコインに影響します。
ビットコイン関連ファンドの需要増加
ビットコイン関連ファンドの需要増加も、市場に影響を与えています。
11月8日のCoinSharesのレポートでは、ビットコインへの資金流入が過去最高の64億ドルを記録しています。
先月にニューヨークでビットコイン先物ETF取引が始まるなど、関連ファンドが売り出される動きが高まってきました。
投資手段が増えたことで、ビットコインの注目度が上がったのでしょう。
レポートではイーサリアムの関連商品やファンドへの資金流入も好調と紹介されています。
関連ファンドの需要が上がれば、本来の仮想通貨市場も前向きになるようです。
イーサリアムのバーン量が増えて希少価値が高まった
イーサリアムはバーン量が80万ETHを超えています。
大台を超えるほどのバーン量が明らかになり、需要を刺激したのかもしれません。
バーンとは仮想通貨の運営者が、保有分の一部を永久に使えなくする措置です。
市場に流通できる仮想通貨の量が減るので、希少価値を誘います。
現在のイーサリアムのように積極的なバーンを受けると、希少価値を感じた投資家が取引所に集まりやすくなるのです。
こうした背景もイーサリアムの価格上昇を助けているのでしょう。
まとめ
ビットコインとイーサリアムの同日最高値更新が話題です。
価格を押し上げる背景もさまざまで、今後も前向きのニュースがあるでしょう。
どこまで上昇トレンドが続くか見守りたいところです。