ブラジルでビットコインが法定通貨として認められるかもしれません。
現地の中道左派・連帯党党首の議員がインタビューでビットコイン法案の推進を語っています。
彼の法案が通れば、ブラジルの経済事情が大きく変わるかもしれません。
今回は議員のインタビューから、海外で仮想通貨が法定通貨になる動向を解説します。
この記事から仮想通貨が公式のお金として使われる可能性を考えてみましょう。
要点
ブラジルの議員がビットコイン法案を推進中
ブラジル・リオデジャネイロ州選出のアウレオ・リベイロ議員は、日本時間5日に公開されたインタビューでビットコインの法定通貨化に言及しました。
この仮想通貨で、国民は家や車を買ったり、ハンバーガーを買いにマクドナルドに行けたりだろう。それがブラジルの通貨になるだろうし、他の国では実際にそうなっている。
リベイロ議員はビットコイン法案を推進しており、通過すれば人々はその通貨でさまざまな経済行動がとれると呼んでいるようです。
現在ブラジルでは仮想通貨の規制に関する法律はありません。
法的にはまだ公式通貨として認められるどころか、悪用を受けるリスクがうかがえるでしょう。
しかしリベイロ議員の推進するビットコイン法案は、仮想通貨で懸念されるマネーロンダリングの重罪化なども盛り込んでいます。
犯罪対策にも余念がないようです。
ブラジルは南米でも先進国にあたるので、ビットコインが法定通貨に認められれば、仮想通貨の需要が大きくなるでしょう。
ちなみに最近、エルサルバドルではビットコインを法定通貨に認めています。
GDPの20%は、現地以外の国で働いている人からの国際送金です。
仮想通貨は取扱手数料があまりかからないのがメリットなので、これにより年間440億円の手数料削減も期待できます。
しかしそれまでなじんでいた現金を使いたいという声もあるようです。
それまでの法定通貨を捨て、ビットコインを公式通貨とするには議論を要するでしょう。
しかし世界的にはビットコインを公式のお金にする機運が、少しずつ高まっています。
日本でもビットコインは投資以外にさまざまな用途を望めるので、今後の利便性向上から目が離せません。
ビットコインが法定通貨になるメリットは?
ビットコインを法定通貨にすることで、次の3つのメリットがあります。
・手数料が安い
・両替せずにどこの国でも使える
金融機関を通さないで、ユーザー同士で送金しあえる利便性が大きいでしょう。
法定通貨による国際送金よりも手数料が安いとされ、時間を問わずにスピーディに資産を送れます。
ビットコインの単位BTCは世界中どこでも通用するので、旅行に行ったときにもメリットです。
円からドルのように、両替という手間が省けるので、買い物や宿泊代の支払いなどに役立つでしょう。
以上からビットコインを法定通貨にする動きは、社会的に有用に思えます。
ビットコインを法定通貨にするうえでの課題は?
問題はビットコインの価値変動が法定通貨よりも大きいことです。
法定通貨に投資するFXを見れば分かるでしょう。
たとえば米ドルの価値は最近でも110円前後を行ったり来たりしています。
ビットコインは2週間で100万円以上下がったり、上がったりすることもあります。
急激に価値が落ちることで、買いたいものが買えなかったり、送金してもらった金額が思ったり少なかったりするでしょう。
価値変動が激しすぎる結果、経済情勢への影響も懸念されます。
以上からもビットコインの法定通貨としての導入には、メリットを尊重しつつも、入念なリスク計算が必要でしょう。
まとめ
ブラジルの議員がビットコイン法案を推進するなど、世界的に仮想通貨を公式のお金にする動きが目立ちます。
エルサルバドルのようにビットコインを法定通貨に認めた国もあるほどです。
仮想通貨の利便性は世界的に認められていますが、経済情勢にかかわるリスクなどがあります。
世界の多くの国で法定通貨のように使われるには、慎重な議論を要するでしょう。
それでもビットコインは世界共通の通貨として便利なので、使い道が広がるのはよいことです。