イーサリアムとリップルは、ここにきて動きが不安定です。
どちらも最近は、前日より価格を伸ばす日が多いといえます。
しかし1月30日や2月5日のような集中的な下落も見られます。
こちらがネックとなり、トレンドがわかりづらい状況です。
最近のイーサリアムとリップルの値動きを見ていきましょう。
要点
1月30日~2月5日週のイーサリアム
まずは1月30日からの週のイーサリアムを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
イーサリアムは価格を伸ばす日が多いといえますが、時折の下落に勢いを削がれる印象です。
まず1月30日の始値は20万7164円でしたが、終値は19万7627円に下がっています。
しかしそこから値上がりが続き、2月4日には終値が21万4854円に回復しました。
一方で5日の終値は20万7249円まで下がっています。
最終的に週初の始値から週末の終値までは、あまり変わりませんでした。
イーサリアムは上昇トレンドの勢いが鈍り、レンジ相場になっています。
今後の価格推移を慎重に見守りましょう。
1月30日~2月5日週のリップル
続いて1月30日~2月5日週のリップルを見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートでの検証です。
リップルも一進一退の相場です。
まず1月30日の始値は52.353円でしたが、終値が50.248円まで下がりました。
翌日から2月4日まではプラスの連続で、4日終値は53.152円まで伸びています。
しかし5日の終値は50.980円まで落ちました。
週初の始値である52.353円よりも、週末の終値がわずかに安いといえます。
リップルも時折の下落がネックとなり、レンジ相場にまとまりました。
重要な経済イベントたびに売り注文が殺到
イーサリアムとリップルは重要な経済イベントのたびに、売り注文の殺到を迎えています。
たとえば1月30日の下落時は、現地時間31日~2月1日にFOMC(米連邦準備精度理事会)を控えていました。
FOMCの結果による市場の揺らぎが警戒されたのでしょう。
5日の各相場下落では、7日にFRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長や、フィラデルフィア連邦準備銀行のパトリック・T.ハーカー総裁などのインタビューを控えていました。
パウエル議長のように、要人の動向が仮想通貨市場に影響を与えるかもしれません。
ここでも投資家心理の警戒感が強まり、インタビューを前にして売りが優勢になったのでしょう。
このようにイーサリアムとリップルは、世界的な経済イベントの影響を受けやすい状況です。
リップルでデッドクロスが近くトレンド転換のサインか
2023年に入ってから、イーサリアムとリップルで上昇トレンドが続いていました。
しかしその転換が近いかもしれません。
リップルでデッドクロスの接近が見られるからです。
デッドクロスとは、移動平均線のうち短期線が長期線の上から下へ抜けてしまう現象です。
上のチャートでは青が5日分の短期線で、赤が25日分の長期線です。
青と赤の距離が近づいており、青が下へ抜ければデッドクロス成立です。
こうなると下落トレンド入りのおそれがあります。
リップルは仮想通貨市場で影響力があるので、同じアルトコインのイーサリアムもつられて、下落傾向を生むかもしれません。
これからアルトコインを買うなら、売りも含めたタイミングを慎重に考えてください。
まとめ
イーサリアムとリップルの勢いにかげりが見られます。
FOMCやパウエル議長らのインタビュー直前で、値下がりが目立ったからです。
経済イベント前後でのリスクオフ姿勢が強まり、上昇傾向が揺らいだのでしょう。
またリップルではデッドクロスが迫っています。
これによりアルトコイン市場の下落トレンド突入に注意が必要です。
リップルは影響力があるので、イーサリアムもつられて下落傾向を迎えるかもしれません。
これからのアルトコイン市場は、リップルの動向が分かれ道でしょう。