イーサリアムとリップルは、ともに下落トレンドが本格化しています。
仮想通貨業界ではシルバーゲート問題や、米国の利上げ機運など、リスクオフにつながる材料が重なりました。
この影響から、しばらくは価格が下がり続けそうです。
最近のイーサリアムとリップルの情勢を踏まえ、今後の価格予測を見ていきましょう。
要点
【3月6日~12日】イーサリアムの値動き
まずは最近のイーサリアム市場を見ましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
イーサリアムは9日の暴落が目立ちました。
それにより価格水準も20万円を下回っています。
9日の始値は20万8772円でした。
しかし終値は、18万7769円まで下がっています。
たった1日で約10.1%もダウンしました。
この暴落は、市場を動揺させたでしょう。
イーサリアムは3月3日にも集中的な下落がありましたが、9日はそれ以上の大幅安値です。
このあたりの動きが、下落トレンドを決定づけました。
区切りの20万円を下回ったため、需要への影響もありそうです。
イーサリアムでは集中的な下落が相次いでいます。
移動平均線も短期の5日線だけでなく、長期の25日線も下を向き始めました。
上海アップグレードを前に、我慢の日々が続きそうです。
【3月6日~12日】リップルの値動き
続いてリップルを見ましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
リップルでは6日から価格の急上昇がありましたが、9日の暴落が目立っています。
週末にかけては、50円を下回る程度に落ち着きました。
急に伸びては一気に落ちるという、不安定な形です。
週初の6日の始値は48.866円でした。
ここから3日連続で価格を伸ばし、8日の終値は53.010円にいたっています。
この間の上げ幅は約8.5%です。
しかし9日に入ると、始値53.010円から終値が48.425円まで下がりました。
これは6日の始値より低い水準です。
6日から独自の勢いを見せたリップルですが、あっという間にアドバンテージを失いました。
12日現在も下落傾向が続いており、慎重な推察を要するでしょう。
リップルでも移動平均線は5日線だけでなく、25日線もだんだんと下落傾向を迎えています。
そのため短期的にも長期的にも買い材料を見出しづらいでしょう。
仮想通貨業界にとってネガティブな材料が続く
イーサリアムとリップルで相次ぐ価格下落は、以下の2つが要因とされます。
・シルバーゲート問題
アメリカで以上の2つが重なり、仮想通貨業界を揺るがしています。
まずFOMCは、22日の会合で利上げ幅拡大を予想されました。
ジェローム・パウエル議長が7日の上院銀行委員会で、利上げの再加速の可能性を語ったからです。
1月31日~2月1日の定例会合でFOMCは、主要政策金利の上げ幅を0.25%にとどめました。
しかし3月22日の会合では0.5%の利上げが予想されています。
またシルバーゲート問題も、仮想通貨業界に影を落としました。
仮想通貨関連サービスを手がけるシルバーゲートキャピタルが、8日に銀行事業を閉鎖したからです。
このような悪条件が重なり、投資家心理に影響を与えたのでしょう。
少なくとも3月22日のFOMCあたりまでは、イーサリアムとリップルでもネガティブな情勢が続きそうです。
今後も世界経済や仮想通貨のニュースに気をつけてください。
まとめ
イーサリアムとリップルは、ともに下落トレンドが本格化しました。
FOMCによる利上げ幅再拡大の可能性や、シルバーゲート問題が原因と見られます。
FOMCの動向は仮想通貨市場への影響があり、シルバーゲートキャピタルの銀行事業閉鎖も厳しい状況です。
2つの問題が一服しない限り、次の上昇トレンドを迎えるのは難しいでしょう。
以上から今後の主要アルトコイン市場も、集中的な下落があるかもしれません。