今週のイーサリアムとリップルは、それまでのレンジ相場から暗転しました。
2銘柄とも下落が目立っているからです。
ECB(欧州中央銀行)の利上げ方針のようにネガティブなニュースが、仮想通貨市場に影響したのでしょう。
最近のイーサリアムとリップルに起きたことをまとめました。
要点
今週のイーサリアムの値動きと今後の予測
今週のイーサリアムは、それまでの一進一退の攻防に破れ、下落が続いています。
GMOコイン販売所の日足チャートで見ていきましょう。
火曜日の7日から下落が続き、とくに10日から値下がりがひどくなっています。
7日時点の始値は23万9202円でした。
しかし11日になると、19万9336円まで落ちています。
この間の下げ幅は約20%になりました。
以上からイーサリアムは、下落トレンド再開と見てよいでしょう。
今後のイーサリアムも、ネガティブな価格変動に要注意です。
世界経済にとってネガティブなニュースが集まったことが、下落の原因とされるからです。
ECB(欧州中央銀行)の利上げ方針や、米長期金利の3%台への再到達などが、消費者の心理をネガティブにしているのでしょう。
また4月から週単位で陰線が目立つイーサリアムについて、専門家から悲観的な予想が相次いでいます。
たとえば著名投資家のPeter Brandt氏のツイートです。
訳:クラシカルチャーティング101 これは有力な下降トライアングル。下落の終わりどきは、すぐに終わらない以上、見えてこない。
次はil Capo Of Crypto氏です。
訳:深刻な問題。イーサリアムでこのラインが続くと本当に思う? もう6回目のタッチだよ。
このように著名人のイーサリアムに対する悲観予想も、投資家の狼狽売りにつながったのでしょう。
以上の状況なら、しばらく下落トレンド継続を考えなければなりません。
今週のリップルの値動きと今後の予測
次はリップルの値動きを見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
リップルは8日から下落が続きました。
8日の始値は53.400円です。
しかし11日になると、47.210円まで下がっています。
この間の下げ幅は約13.1%でした。
イーサリアムほどではありませんが、1週間足らずで10%以上の下げ幅は、下落トレンド再開を意味します。
今後もリップルの価格変動には、あまり期待しない方がよいでしょう。
イーサリアムでも価格下落が続く以上、リップルがそれにつられる可能性があるからです。
リップルはイーサリアムやビットコインなど、ほかの主要仮想通貨との相関性が強いとされます。
今週もECBの利上げ方針や、世界的なインフレ懸念の高まりがあると、ほかの銘柄とともに価格を落としました。
またアルトコインの代表格であるイーサリアムに悲観論が集まると、リップルにも買いの機運が起きづらいようです。
以上からイーサリアム同様、リップルの今後も慎重に見守った方がよいでしょう。
まとめ
今週はイーサリアムとリップルの両方で、下落が続きました。
世界経済のネガティブなニュースが集まってしまい、仮想通貨市場で狼狽売りが続出したのかもしれません。
下落トレンドの再開によって、上昇への転換期を予測しづらくなりました。
今後は欧州の利上げ機運や、インフレ懸念の一服のタイミングが争点となるでしょう。
来週はまだ波乱が続く可能性があります。
イーサリアムもリップルも、レンジ相場からの下落に入って以来、そこまで時間が経っていないからです。
以上から今後は少なくとも追加購入はおすすめできないでしょう。
損切りのタイミングを見極めるか、次のトレンド転換を見据えた既存通貨の保有継続が主な選択肢になりそうです。