先週のイーサリアムとリップルは、総合的にはレンジ相場でした。
しかしFOMC(米連邦公開市場委員会)前後では、各銘柄で値下がりが目立つ日がありました。
イーサリアムはゴールデンクロスが近い状態が続きますが、それにはFOMCによるネガティブな投資家心理の一服がカギになりそうです。
先週の主要アルトコインの値動きに加え、その背景を確かめましょう。
要点
先週のイーサリアムの値動き
まずは先週のイーサリアムの値動きを見ましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートでの検証です。
先週のイーサリアムは、24日と27日の値下がりが目立ち、そこからの回復の最中です。
24日の始値は26万1668円でしたが、終値は25万5389円まで下がりました。
27日にもややまとまった下落があり、終値は25万2936円です。
24日始値に対し、27日終値の下落率は約3.3%でした。
28日には前日の下落分を帳消しにする上昇を見せましたが、全体的には一進一退です。
移動平均線は長期の25日線が緩やかに下がり、再び短期の5日線との距離が詰まり、ゴールデンクロスが近づきました。
2本の線は7月中旬あたりから、つかず離れずを続けています。
今回は25日線から下りることで、ゴールデンクロスの可能性が上がりました。
記事投稿時31日は終値未確定ですが、ややまとまった値上がりで終わる可能性があります。
以上から今週こそゴールデンクロスの可能性に注目してください。
先週のリップルの値動き
次は先週のリップルの値動きを見ましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
先週はリップルも一進一退の様相でした。
週の初めである24日の下落が目立ち、25日まで値下がりが続いています。
24日の始値は102.476円でしたが、25日終値は96.652円まで下がりました。
この間の下落率は約5.7%です。
移動平均線は長期の25日線が上昇を続けており、横這いになった短期の5日線に近づいています。
13日の裁判特需で、リップルは大幅な価格上昇を果たしました。
これに5日線が反応したため、25日線としばらく離れた状態でした。
2本の距離が詰まったことで、平時に回帰しているのでしょう。
ただしリップルで下落が集中すれば、5日線が25日線の下へ突き抜けるデッドクロスの可能性があります。
裁判特需が一段落しているので、今後の値動きを慎重に見守りましょう。
FOMCの利上げ再開でリスクオフ姿勢鮮明か
先週のイーサリアムとリップルは伸び悩み、レンジ相場に落ち着いています。
ともに週の前半では、やや目立った下落を示す日がありました。
その原因として、FOMCの利上げ再開が挙げられます。
25日、26日の会合で政策金利を0.25ポイント引き上げ、利上げ再開を示しました。
以上によってアルトコイン市場では、リスクオフ姿勢が鮮明になっています。
FOMCは会合前から利上げの意向を示していたため、24日にイーサリアムとリップルで売りが集中しました。
イーサリアムに関しては、FOMC後の27日にも売りがやや集まっています。
FOMCがある時期では、投資家心理が傾きやすいようです。
今後も米国で利上げの機運が高まると、イーサリアムとリップルの各市場への影響に注意しなければなりません。
まとめ
先週のイーサリアムとリップルは、全体的にはレンジ相場でした。
しかし両銘柄とも、週の前半ではややまとまった下落の日があり、不安定な印象もあります。
FOMCの利上げ再開を受け、リスクオフ姿勢が強まりました。
イーサリアムではゴールデンクロスが近づいていますが、それにはFOMCの影響の一服がカギになります。
リップルは裁判特需が終わったため、今後はデッドクロスのタイミングに気をつけてください。
しかしイーサリアムでゴールデンクロスがあれば、アルトコイン市場全体がポジティブな動きを見せるでしょう。