今週のイーサリアムとリップルは、ともに大幅な下落が起きました。
イーロン・マスク氏運営のスペースXによるビットコイン大量売却や、中国の大手不動産会社の経営破綻などが影響しています。
経済的にネガティブなニュースが相次ぎ、アルトコイン市場が悪影響を受けました。
イーサリアムとリップルの値動きについてまとめます。
要点
今週のイーサリアムの値動き
まずは今週のイーサリアムの値動きを確かめてください。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
今週のイーサリアムは、週初から売り注文が相次ぎました。
14日から18日にかけて陰線が並んでいます。
さらに17日と18日は、陰線が長く伸びました。
この2日間で狼狽売りが集まったのでしょう。
14日からの5日間連続の下落で、価格水準が落ちました。
14日の始値は26万1941円でしたが、18日の終値は23万5201円まで下がっています。
この間の下げ幅は約10.2%です。
移動平均線も17日にデッドクロスを迎えました。
10日にゴールデンクロスを迎えたときは、上昇トレンドへの期待もあったでしょう。
しかしすぐにデッドクロスが起きてしまい、短期の5日線は長期の25日線から下へ離れました。
以上からイーサリアムでは、しばらく下落トレンドが続きそうです。
今週のリップルの値動き
続いてリップルの値動きを確かめましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
今週のリップルは、15日から4日連続で値下がりが起きました。
とくに18日の分が大きいといえます。
記事投稿時点では、70円台中盤をめぐる攻防が続いています。
19日から反動高が起きていますが、下落トレンド中の調整局面の可能性もあるので、まだ油断できません。
15日から値下がりが続いたことで、リップルでも価格水準が落ちました。
15日の始値は89.374円でしたが、18日の終値は71.202円まで下がっています。
この間の下落率は約20.3%もあり、イーサリアム以上の冷え込みです。
リップルはイーサリアムより大きく値が動きやすく、今回も大きな損失を受けた投資家がいるでしょう。
移動平均線も、短期の5日線が大きな下り坂を迎えています。
長期の25日線も緩やかに下がっていますが、5日線との距離が広がりました。
リップルはイーサリアムと同様の値動きですが、下落率が大きく、不安定な推移が目立ちます。
アルトコイン市場の冷え込みの要因は3つか
今週のアルトコイン市場の冷え込みには、3つの要因が考えられます。
・中国不動産大手「中国恒大集団」の破産申請
・FRB(米連邦準備制度理事会)による金利引き上げの懸念
スペースXは一部メディアで、543億円相当のビットコイン売却を報じられています。
これによりビットコインの暴落を懸念した投資家が、狼狽売りに走った可能性があるのです。
17日には、中国恒大集団が米で連邦破産法15条の適用を申し立てました。
中国では不動産危機が広まっており、世界経済への影響が懸念されます。
また米国では、FRBによる利上げの懸念が強まりました。
ブルームバーグの18日報道によると、インフレ率が当局目標である2%を超えていることから、追加利上げの可能性が残っています。
今週は経済的にネガティブなニュースが相次ぎました。
アルトコインが大きく冷え込んだのは、スペースXによる仮想通貨の売却の報道や、中国の不動産危機などが原因とされます。
まとめ
今週はイーサリアムとリップルが大きく冷え込みました。
スペースXのビットコイン売却報道や、中国の不動産危機などが背景とされます。
経済的にネガティブなニュースが積み重なり、狼狽売りが起きやすかったのでしょう。
イーサリアムでデッドクロスを迎えたこともあり、アルトコイン市場の回復には時間がかかりそうです。
以上から今後のイーサリアムとリップルは、しばらく下落トレンドが続くでしょう。