
イーサリアムとリップルはともにデッドクロスを迎えて以来、低調が続いています。
 イーサリアム財団が9日に仮想通貨を大量売却しており、アルトコイン市場に影響を与えました。
 結果的には、財団が自ら市場を冷え込ませた形です。
 以上から今後の価格変動も、注意深く見守る必要があります。
 今週のアルトコイン市場を見ていきましょう。
要点
今週のイーサリアムの値動き
まずは今週のイーサリアム市場を見ていきましょう。
 GMOコイン販売所の日足チャートで検証します。

今週のイーサリアムは、9日にデッドクロスを迎えました。
 移動平均線の5日線が、25日線の下へ通り抜けた形です。
 そのあとも下降線を続け、25日線から大きく離れました。
9日の始値は23万8314円でしたが、終値は22万8341円まで下がっています。
 この日だけで、約4.2%のマイナスです。
 そのあとは主に22万円台後半の取引が続きます。
10日から下げ止まった印象ですが、まだ油断はできません。
 10月初頭から下落トレンドが始まっているので、今後もしばらく価格が大幅に下がる可能性があります。
 市場が冷え込み続けると、20万円を下回るシナリオも起きるでしょう。
 トレンドの反転まで、価格推移を慎重に見守ってください。
  
今週のリップルの値動き
続いて今週のリップル市場を見ていきましょう。
 GMOコイン販売所の日足チャートで検証します。

リップルは11日にデッドクロスを迎えています。
 7日から6日連続で価格が下がっており、下落トレンドが始まった形です。
 陰線が続いた影響で、移動平均線にも不利な傾向が反映されました。
7日の始値は76.718円でしたが、12日の終値は70.444円まで下がっています。
 6日間で約8.2%の下落率です。
 リップラーの心理が冷え込んでいるので、今後も安値取引が続くでしょう。
先週からリップルの陰線が多くなっており、とくに7日から週またぎでの下落継続が、デッドクロスを招きました。
 以上から下降線がしばらく続きそうです。
 イーサリアム同様、今後の価格推移に気をつけてください。
  
イーサリアム財団の大量売却がデッドクロスの原因か

主要アルトコインで相次ぐデッドクロスの原因は、イーサリアム財団とされます。
 財団による仮想通貨の大量売却が、相場を冷え込ませました。
 DMMビットコインのレポートによると、9日に取引所のuniswapへ、約273万ドル(約4億0830万円)分のイーサリアムを売却しています。
仮想通貨の大量売却が出ると、市場価格の大幅下落の可能性があります。
 クジラ投資家や、仮想通貨の発行組織が、一度に多数のトークンを取引することがあるのです。
 今回はイーサリアム財団が、自組織の発行通貨を大量に売ったため、市場への影響が現れました。
 以上から各アルトコインのデッドクロスを招いています。
さらに今週は、イスラエルと国際テロ組織ハマスの武力衝突、12日発表の米CPI(消費者物価指数)の予想以上の上昇などが、投資家心理に影響を与えました。
 ネガティブな条件が重なれば、強気姿勢は取りにくいでしょう。
 今後しばらくは、仮想通貨市場の低調が続きそうです。
  
まとめ
イーサリアムとリップルは、ともに今週デッドクロスを迎えました。
 イーサリアム財団が仮想通貨の大量売却で、自ら下落トレンドを招いた形です。
 仮想通貨の発行会社の動向は、発行通貨の市場へ影響を及ぼしやすいといえます。
 以上から今後も、発行会社に関するニュースが、市場を動かすかもしれません。
イーサリアムとリップルは、ともに10月から下落トレンドが始まっています。
 今後も集中的な下落が想定されるので、慎重に推移を見守ってください。